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[121] 可視化された温熱環境情報が屋外空間の利用に与える影響に関する研究
キーワード:ウェルビーイング、温熱環境、可視化情報、屋外空間
近年、わが国では「スマートシティ」のコンセプトのもと、都市空間を対象としたデータ活用や先端技術の実証が進んでおり、今後は屋外空間で過ごす人々のウェルビーイングを向上する新たな情報を模索する必要性があると考えられる。そこで、可視化された温熱環境情報が屋外空間における利用者の生活行動に与える行動変容を観察調査によって把握し、適切な空間利用への誘導という観点から環境情報提示の方法を検証した。
温熱環境情報提示の有無、情報の内容によって、空間利用行動にどのような違いが生じるかを分析した結果、情報資料が提示されなかった人に比べ、提示された人の方が別の空間への行動変容が発生する割合が高いことが確認できた。また、移動先の熱的快適性が高くなる傾向が確認された。
2度目の実験では空間選択の動機として熱的快適性の優先順位は低くみられた。しかし、資料提供の有無と熱的快適性を比較すると、情報提示によって快適域に近い空間を選択していることを確認した。このことから、温熱環境情報の説明資料を見ることで、実験参加者は意識されていなくても行動に影響が見られ、熱的快適性が高い空間に移動したといえる。
温熱環境情報提示の有無、情報の内容によって、空間利用行動にどのような違いが生じるかを分析した結果、情報資料が提示されなかった人に比べ、提示された人の方が別の空間への行動変容が発生する割合が高いことが確認できた。また、移動先の熱的快適性が高くなる傾向が確認された。
2度目の実験では空間選択の動機として熱的快適性の優先順位は低くみられた。しかし、資料提供の有無と熱的快適性を比較すると、情報提示によって快適域に近い空間を選択していることを確認した。このことから、温熱環境情報の説明資料を見ることで、実験参加者は意識されていなくても行動に影響が見られ、熱的快適性が高い空間に移動したといえる。