日本認知心理学会第17回大会

講演情報

ポスター発表

[P3] ポスター発表3:感情・動機づけ・社会的認知・言語・思考

2019年5月26日(日) 10:00 〜 12:00 セミナー室 (東館2階)

[P3-12] 自発脳波における自己相関の持続性と内受容感覚との関連

*小林 亮太1、橋本 淳也1、柏原 志保1、平本 亮介1,2、原口 優輔1、堀之内 滉1、岡崎 彩香1、本多 樹1、難波 修史1,2、朱 建宏1、山本 一希1、中尾 敬1 (1. 広島大学 、2. 日本学術振興会特別研究員)

キーワード:内受容感覚、Long-range temporal correlation、安静時脳活動

近年では,身体内部の感覚である内受容感覚を自己や意識の基盤とする理論が提唱されている。この自己や意識に関しては近年,安静時に記録される自発的脳活動のlong-range temporal correlation (LRTC) との関連も報告されている。LRTCとは脳活動の自己相関の持続性のことであり,神経活動における数秒間の記憶の程度を反映している。自己や意識の基盤となる内受容感覚,そしてその変化の気づきには,時系列的な内受容感覚に関連する処理 (i.e., LRTC) が必要であると考えられる。もしそうであれば,内受容感覚の気づきとLRTCの間には正の相関が認められると推察される。そこで,本研究では,安静時の脳波を測定し,LRTCと内受容感覚の関連について検討を行った。大学生92名を対象とした解析の結果,前頭部におけるLRTCと内受容感覚の気づきの間に正の相関 (r = .27, p < .01)が認められた。こうした結果は,脳活動の自己相関の持続性が内受容感覚の気づきをもたらし,自己や意識に繋がるという可能性を示唆している。

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