The 34th Congress of the Japanese Society of Gerodontology

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優秀ポスターコンペティション

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優秀ポスター賞コンペティション
地域歯科医療部門

Fri. Jun 16, 2023 5:00 PM - 6:00 PM ポスター会場 (1階 G3)

[優秀P地域-4] 地元企業・団体と共同し実現した後期高齢者歯科口腔健診(LEDO健診)のデジタル化事業について

○前田 憲邦1、富永 一道1、齋藤 寿章1、西 一也1、清水 潤1、井上 幸夫1 (1. 一般社団法人島根県歯科医師会)

【目的】
島根県歯科医師会では2015年度より後期高齢者の口腔機能低下・低栄養予防を目的として後期高齢者歯科口腔健診(以下LEDO健診)を県下全ての自治体で取り組んでおり,毎年対象者の約20%が受診している。①受診者に対しより解り易い資料を提供する事②健診実施者の負担軽減を計る事③健診事後措置において自治体の介護予防事業等と効率的に連携して実施出来る様にする為,地元IT企業・団体と協力しLEDO健診のデジタル化(以下LEDOデジ化)と健診実施機関での導入普及を目指している。今回,LEDOデジ化に際し歯科医師会会員に対し意向調査を実施,会員への情報提供を行い,2023年度より事業実施となった。初年度事業参加機関数が確定したので意向調査結果,情報提供内容の評価と考察を行い報告する。
【方法】
地元IT企業(株)テクノプロジェクトと共に,2018年度に「総務省IoTサービス創出支援事業」にてLEDOデジ化システムの試作版を作成し,2021年4月に島根県後期高齢者医療広域連合(以下広域連合)とLEDOデジ化の事業化について話し合いを行い,(株)テクノプロジェクト・広域連合・島根県歯科医師会で事業化に向けた準備を開始した。同年11月よりソフト開発・メンテナンス費用,健診実施機関のハード費用など検討を重ねシステム構築を行い健診実施機関の募集を開始した。
【結果と考察】
問診・健診結果をタブレット端末で入力し健診結果・費用請求が広域連合に送られるクラウドシステムを構築した。健診機関では健診時間の短縮や入力ミスの予防,広域連合側では健診結果の郵送料・データ打ち込みなど人件費の削減が期待され,市町村担当者も健診結果が随時参照出来る様になった。何より「お口年齢」が表示されるなど解り易い説明資料が自動印刷出来る様になった。6月に健診実施機関にレドデジ化について意向調査を実施した際(回答率76%・164/217件)導入したい50件(23%)迷っている52件(24%)だった。初年度参加医療機関は58件で健診実施機関の27%となった。回線等設置に不安を持つ者が多かった為シンプルな接続と丁寧な説明を繰り返し行うことで一定数の参加機関を集めることが出来た。今後は、医療機関との連携(医科歯科連携)が期待されるなどメリットを説明し,迷っている方の加入促進を図って行きたい。(COI 開示:なし)(倫理審査対象外)