[P46] リステリン®含嗽による嚥下機能の即時改善効果
【緒言・目的】
口腔咽頭の感覚機能の低下は嚥下反射遅延に伴う誤嚥の原因となる。今回我々は嚥下障害患者に対して,リステリン®含嗽により嚥下機能の即時改善を認めた症例を経験したので報告する。
【症例および処置】
嚥下困難感を主訴とする高齢者3名(70代~90代)を対象とした。発表に際しては患者の同意を得た。いずれも,ADLは自立で,常食を摂取していた。嚥下造影検査を実施し,5㎖,10㎖,のバリウムを嚥下後,リステリン®10㎖で20秒間含嗽を指示し,再度5㎖,10㎖,のバリウムを嚥下させた。リステリン®含嗽前後の5㎖,10㎖嚥下時の舌骨挙上量,喉頭挙上量,咽頭通過時間,LEDT(laryngeal elevasion delay time:咽頭挙上遅延時間)を計測し,リステリン®含嗽の効果を評価した。
【結果と考察】
5㎖,10㎖嚥下時において3例とも誤嚥はなかった。
リステリン®含嗽前後の舌骨,咽頭挙上量に変化がほとんど見られなかったが,嚥下反射遅延の指標であるLEDTはリステリン®含嗽後に短縮した。リステリン®に含まれるメントールにより口腔や中咽頭粘膜の感覚機能向上に寄与し,一時的に嚥下反射を賦活化させる可能性が示唆された。
(COI開示:なし)
口腔咽頭の感覚機能の低下は嚥下反射遅延に伴う誤嚥の原因となる。今回我々は嚥下障害患者に対して,リステリン®含嗽により嚥下機能の即時改善を認めた症例を経験したので報告する。
【症例および処置】
嚥下困難感を主訴とする高齢者3名(70代~90代)を対象とした。発表に際しては患者の同意を得た。いずれも,ADLは自立で,常食を摂取していた。嚥下造影検査を実施し,5㎖,10㎖,のバリウムを嚥下後,リステリン®10㎖で20秒間含嗽を指示し,再度5㎖,10㎖,のバリウムを嚥下させた。リステリン®含嗽前後の5㎖,10㎖嚥下時の舌骨挙上量,喉頭挙上量,咽頭通過時間,LEDT(laryngeal elevasion delay time:咽頭挙上遅延時間)を計測し,リステリン®含嗽の効果を評価した。
【結果と考察】
5㎖,10㎖嚥下時において3例とも誤嚥はなかった。
リステリン®含嗽前後の舌骨,咽頭挙上量に変化がほとんど見られなかったが,嚥下反射遅延の指標であるLEDTはリステリン®含嗽後に短縮した。リステリン®に含まれるメントールにより口腔や中咽頭粘膜の感覚機能向上に寄与し,一時的に嚥下反射を賦活化させる可能性が示唆された。
(COI開示:なし)