[P71] 多職種連携を考慮した歯科と栄養学科の合同実習の取り組み
【目的】
栄養アセスメントに基づく必要栄養量を食べやすく飲みこみやすい食事の形態にして提供する管理栄養士と歯科医師の連携は,摂食嚥下を含めた口腔の機能の治療,維持を行う上で極めて有用かつ重要である。そこで将来の連携を見据え,本学歯学部と大妻女子大学家政学部食物学科管理栄養士専攻とで合同学生実習を行った。この実習に関する基礎データを得ることを目的にアンケート調査を実施し,分析・検討を行ったので報告する。
【方法】
2022年度地域包括ケアと高齢者の歯科診療「食物物性実習」は1回につき本学歯学部第4学年(以下,歯学部学生)46名と大妻女子大学第2学年(以下,大妻生)17名を約8名ずつの8グループに分け,食物形態実習とProblem-Based Learning(PBL)を計3回合同で行った。食物形態実習ではトロミ付き液体を用いた食物テクスチャーの調整と嚥下調整食作成を行った。症例を用いたPBLは,要介護高齢者の歯科的問題と臨床栄養的問題を含むシナリオをもとに問題点の抽出と対応策の立案を行わせた。歯学部学生計138名を対象として,実習終了後にGoogle formsを用いてアンケート調査を実施した。アンケート内容は,チームワークの大切さ(4段階評価)と実習への能動的な理解と参加(自由記載)を自己評価するものとした。段階評価は単純集計とし,自由記載についてはテキストマイニング・ソフトKH Coder ver3を用いて分析した。頻出語分析で特徴語抽出として出現回数上位19位までの単語を描出し,これらの単語を対象にそれぞれの結びつきを探るために共起ネットワーク分析を行った。
【結果と考察】
ほとんどの歯学部学生が積極的にコミュニケーションをとって実習を行っていた。実習への能動的な理解と参加,多職種連携についてどのように感じたかでは,今までの知識や積極的な参加,多職種連携を意識した単語の出現回数が多かった。「患者」,「職種」,「連携」に「思う」「感じる」などが共起していた。協力関連する別の専門職教育の過程を知り合うことで互いの専門性をよりよく知ることができ,将来の専門職連携の一助になるものと期待される。
(COI開示:なし)
(東京歯科大学倫理審査委員会承認番号 1038)
栄養アセスメントに基づく必要栄養量を食べやすく飲みこみやすい食事の形態にして提供する管理栄養士と歯科医師の連携は,摂食嚥下を含めた口腔の機能の治療,維持を行う上で極めて有用かつ重要である。そこで将来の連携を見据え,本学歯学部と大妻女子大学家政学部食物学科管理栄養士専攻とで合同学生実習を行った。この実習に関する基礎データを得ることを目的にアンケート調査を実施し,分析・検討を行ったので報告する。
【方法】
2022年度地域包括ケアと高齢者の歯科診療「食物物性実習」は1回につき本学歯学部第4学年(以下,歯学部学生)46名と大妻女子大学第2学年(以下,大妻生)17名を約8名ずつの8グループに分け,食物形態実習とProblem-Based Learning(PBL)を計3回合同で行った。食物形態実習ではトロミ付き液体を用いた食物テクスチャーの調整と嚥下調整食作成を行った。症例を用いたPBLは,要介護高齢者の歯科的問題と臨床栄養的問題を含むシナリオをもとに問題点の抽出と対応策の立案を行わせた。歯学部学生計138名を対象として,実習終了後にGoogle formsを用いてアンケート調査を実施した。アンケート内容は,チームワークの大切さ(4段階評価)と実習への能動的な理解と参加(自由記載)を自己評価するものとした。段階評価は単純集計とし,自由記載についてはテキストマイニング・ソフトKH Coder ver3を用いて分析した。頻出語分析で特徴語抽出として出現回数上位19位までの単語を描出し,これらの単語を対象にそれぞれの結びつきを探るために共起ネットワーク分析を行った。
【結果と考察】
ほとんどの歯学部学生が積極的にコミュニケーションをとって実習を行っていた。実習への能動的な理解と参加,多職種連携についてどのように感じたかでは,今までの知識や積極的な参加,多職種連携を意識した単語の出現回数が多かった。「患者」,「職種」,「連携」に「思う」「感じる」などが共起していた。協力関連する別の専門職教育の過程を知り合うことで互いの専門性をよりよく知ることができ,将来の専門職連携の一助になるものと期待される。
(COI開示:なし)
(東京歯科大学倫理審査委員会承認番号 1038)