一般社団法人日本老年歯科医学会 第34回学術大会

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シンポジウム11
【大会長企画】始まりは地域から~地域歯科医院の挑戦~

2023年6月18日(日) 12:40 〜 14:10 第3会場 (3階 G304)

座長:五島 朋幸(ふれあい歯科ごとう)

共催:株式会社ロッテ

[SY11-3] 歯科診療所から地域に発信できることを考える

○大河 貴久1 (1. 大河歯科医院)

【略歴】
平成23年3月 大阪歯科大学大学院歯学研究科修了
平成27年3月 グロービス経営大学院大学修了
平成23年10月大阪歯科大学有歯補綴咬合学講座 助教
平成28年10月大阪歯科大学有歯補綴咬合学講座 大学院講師(非常勤)
平成28年10月大河歯科医院院長
平成30年4月京都医療技術専門学校 講師
平成30年10月京都文化医療専門学校 講師
令和2年4月大阪歯科大学医療保健学部 講師
令和5年4月京都歯科衛生学院専門学校 講師

日本補綴歯科学会 専門医
日本接着歯学会 専門医
日本口腔リハビリテーション学会 認定医
日本摂食嚥下リハビリテーション 認定士
日本障害者歯科学会 認定医
【抄録(Abstract)】
訪問歯科診療に取り組みだしたのは,大学院生時代のアルバイトが始まりだった.当時は週に1度の施設訪問にて疼痛に対する治療と歯科衛生士による口腔衛生管理に帯同したもので,やりがいを感じることは少なかった.大学院卒業後は,大学に勤務し外来診療を行う中で患者・歯科医師間の医療情報量の格差が大きいことを痛感し,その情報格差の是正をなんとかできないか意識するようになった.さらに祖父の亡くなる直前の七夕かざりに『ごちそうが食べたい』と記載したのを見て,訪問歯科診療および本人の食べたいという気持ちに寄り添った歯科診療の実施を志した. 開業を期に,地域の一資源として歯科診療所からの情報発信を行うとともに,訪問歯科診療および地域での介護予防事業へ注力してきた.介護予防事業での講話や,行政と連携して地域の口腔体操の考案,動画配信を通じたオーラルフレイルや食べる事に関する情報発信を行ってきている.訪問歯科診療においては,地域の関連病院におけるNSTへの参加や,地区歯科医師会として地域の歯科訪問診療を求めている方へかかりつけ医や近医をつなぐ窓口の開設等を通して地域の住民や多職種の方と連携を深めている.また,地域の一資源として,院外掲示板や子ども食堂への出張等を通して情報発信を続けている. 今後は,介護予防事業においてはゲーミフィケーションによる楽しめる仕組みづくり,地域啓発では行政と連携し様々な行政のイベントとの連携を行うことで,訪問歯科診療および口腔の健康に関する発信を行っていきたいと考えている. 歯科からの情報発信,訪問歯科診療への取り組みについてディスカッション等を通して何かやってみようと思ってもらえるような時間を共有できることを願っている.