11:20 〜 11:40
[PD9-03] 急性期病院における認知症ケア実践に向けて
キーワード:急性期病院、超高齢者、認知症ケア
高齢者社会白書によると2020年の高齢化率は28.8%であり約3.9人に1人が75歳以上という超高齢化社会を迎えている。加齢は認知症発症のリスク因子であり、65歳以上の高齢者における認知症の有病率は2015年の15.7~16.0%から2035年には22.0~25.4%にまで昇ると推測されている。これに伴い急性期医療を必要とする認知症高齢者の増加が予測される。
「急性期病院において認知症高齢者を擁護する」日本老年看護学会の立場表明2016の中で、「人々は、自身が望む最前の急性期医療を受ける権利を有する。これは、認知症高齢者においても、なんら妨げられることのない、基本的な権利である。」とし、急性期病院医療を受ける認知症高齢者とその家族の安心と安寧を保障する看護を推進している。また、2016年度診療報酬改定では、一般病院における認知症患者への適切な医療の提供や認知症ケアの質向上を目的とした、「認知症ケア加算1・2」が新設され、一般病院における看護師の認知症ケアに対する知識や技術の向上が期待されている。しかし、急性期病院に入院する認知症高齢者は環境の変化や身体症状、治療の開始の中で混乱を生じやすいため、治療や入院生活の継続が困難となり、ケアに苦手意識を持つ看護師も少なくない。看護師が認知症看護に良いイメージを持つためには、成功体験の積み重ねが重要だと考える。
認知症看護実践において、大切な視点は「患者が安心感を得られること」である。急性期病院という限られた環境の中で患者が安心感を得るためには、記憶や見当識障害の程度、身体的要因、心理的要因、環境要因の側面から根底にある患者の思いを推測し、反応を見ながらの関わりが必要である。また、認知症高齢者には、入院の目的となる疾患回復に向けたケアと認知症症状を悪化させないためのケアが求められる。
急性期病院において看護師が認知症看護にやりがいを感じ、根拠あるケアを実践していくための取り組みや今後の課題について認知症看護認定看護師の立場から考えたい。
「急性期病院において認知症高齢者を擁護する」日本老年看護学会の立場表明2016の中で、「人々は、自身が望む最前の急性期医療を受ける権利を有する。これは、認知症高齢者においても、なんら妨げられることのない、基本的な権利である。」とし、急性期病院医療を受ける認知症高齢者とその家族の安心と安寧を保障する看護を推進している。また、2016年度診療報酬改定では、一般病院における認知症患者への適切な医療の提供や認知症ケアの質向上を目的とした、「認知症ケア加算1・2」が新設され、一般病院における看護師の認知症ケアに対する知識や技術の向上が期待されている。しかし、急性期病院に入院する認知症高齢者は環境の変化や身体症状、治療の開始の中で混乱を生じやすいため、治療や入院生活の継続が困難となり、ケアに苦手意識を持つ看護師も少なくない。看護師が認知症看護に良いイメージを持つためには、成功体験の積み重ねが重要だと考える。
認知症看護実践において、大切な視点は「患者が安心感を得られること」である。急性期病院という限られた環境の中で患者が安心感を得るためには、記憶や見当識障害の程度、身体的要因、心理的要因、環境要因の側面から根底にある患者の思いを推測し、反応を見ながらの関わりが必要である。また、認知症高齢者には、入院の目的となる疾患回復に向けたケアと認知症症状を悪化させないためのケアが求められる。
急性期病院において看護師が認知症看護にやりがいを感じ、根拠あるケアを実践していくための取り組みや今後の課題について認知症看護認定看護師の立場から考えたい。