11:45 〜 12:00
[R3-11] 高温高圧条件下でのFeSの水素化挙動
キーワード:FeS、水素化、高圧X線回折、地球核
NH3BH3を水素源とするFeSの水素化挙動を調べるため、KEK PF-AR NE7に設置されている高圧発生装置MAX-Ⅲを用い、2段目に超硬アンビルを用いたMA6-8方式で、0-17 GPa, 300-1400 K でX線回折パターンを測定した。Run-1では水素源としてNH3BH3を出発試料に加え、Run-2では加えなかった。
Run-1では、15 GPa、900 KでFeS Ⅳ相の体積増加を観察した。これはNH3BH3から放出された水素によるFeS Ⅳ相の水素化によるものと考えられる。荷重一定で昇温・降温を行ったところ、水素源の有無によらず15-17 GPa、500-600 Kの間でFeS Ⅲ相とFeS Ⅳ相の相境界が観察されており、先行研究よりも相転移境界が高温側に位置している可能性がある。
今回の実験では、出発試料にFeが混入した可能性が高い。水素仕込み量と比較してFeSに入った水素量は少なく、先行研究と比較して1/10以下であった。放出された水素の一部はFeに入った可能性がある。今後は回収試料のSEM観察を行いFeの存在量を見積もり、Fe-FeS間での水素分配を見る予定である。
Run-1では、15 GPa、900 KでFeS Ⅳ相の体積増加を観察した。これはNH3BH3から放出された水素によるFeS Ⅳ相の水素化によるものと考えられる。荷重一定で昇温・降温を行ったところ、水素源の有無によらず15-17 GPa、500-600 Kの間でFeS Ⅲ相とFeS Ⅳ相の相境界が観察されており、先行研究よりも相転移境界が高温側に位置している可能性がある。
今回の実験では、出発試料にFeが混入した可能性が高い。水素仕込み量と比較してFeSに入った水素量は少なく、先行研究と比較して1/10以下であった。放出された水素の一部はFeに入った可能性がある。今後は回収試料のSEM観察を行いFeの存在量を見積もり、Fe-FeS間での水素分配を見る予定である。