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[R4-03] 非晶質ナノ粒子は粘土鉱物か?
キーワード:非晶質ナノ粒子、可塑性、粘土鉱物、比表面積、カオリナイト
粘土の本質は非晶質ナノ粒子であることを発表する。つまり、非晶質ナノ粒子が粘土の可塑性の原因となっている証拠を示す。非晶質ナノ粒子量は小角X線散乱から求め、表面積はN2吸着法で求めた。粘土をいくつかに分類して比較すると、比表面積は非晶質ナノ粒子量と比例することがわかる。カオリンでは、比表面積が非晶質ナノ粒子の量と正の相関がある。ベントナイトをMg量が多いグループ(Mgベントナイト)およびMg量が少ないグループ(Non-Mgベントナイト)に分けると、それぞれのグループにおいて比表面積は非晶質ナノ粒子量に比例することがわかる。両者の境界は、Mg量が4.0重量%とする。土壌や堆積物でも、比表面積が非晶質ナノ粒子量と比例する。また、可塑性は比表面積に比例することが知られている。したがって、粘土の可塑性は非晶質ナノ粒子量と比例することになる。すなわち、非晶質ナノ粒子が粘土の可塑性の原因となっている。粘土の性質を決めているのは、層状ケイ酸塩鉱物ではなく、非晶質ナノ粒子となる。また、非晶質ナノ粒子は、多量の水分やイオンを吸着する。