一般社団法人日本鉱物科学会2022年年会・総会

講演情報

口頭講演

R8:変成岩とテクトニクス

2022年9月19日(月) 09:00 〜 12:15 B351 (総合教育研究棟 B棟3F)

座長:中村 佳博(産総研)、苗村 康輔(岩手大学)

09:30 〜 09:45

[R8-03] インド北西部ラジャスタン州Sarwar-Junia断層帯に露出する片麻岩のU-Pb年代と変成履歴:Aravalli-Delhi変動帯の変成変形過程

*岡崎 淳哉1、Das Kaushik1、Chattopadhyay Anupam2、安東 淳一1、Sarkar Arindam2 (1. 広島大・院理、2. デリー大)

キーワード:Sarwar-Junia断層帯、変成履歴、花こう片麻岩と泥質片麻岩、Aravalli-Delhi変動帯のテクトニクス、断層運動の年代

インド北西部のSarwar-Junia断層帯に露出する片麻岩類は2度の変成作用を記録している。1度目は基盤岩の花こう岩におよそ1740 Maで起き花こう片麻岩を形成し、2度目は花こう片麻岩とその上の泥質岩におよそ950 Maで起き、泥質片麻岩を形成した。2度目の変成作用はおよそ850℃、7 kbarの条件をピークとし、その後等圧に近い条件下で徐冷された。このことから、この地域では沈み込みに関連する衝突による造山運動が、この時に停止したと考えられる。また、この地域では断層運動の証拠であるシュードタキライト脈が両方の片麻岩中に発達している。シュードタキライト脈は片麻岩の組織を切っているため、2度目の変成作用の後に断層運動が起こったと考えられ、その年代はおよそ750 Maから905 Maの間である。