一般社団法人日本学校保健学会第67回学術大会

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新型コロナウイルス感染症1(OP-0101~0104)

面澤和子(弘前大学名誉教授)

[OP-0102] 新型コロナウイルス感染症が子どものからだと心に与えた影響「子どもの生活リズム・からだと心に関する調査」で見えてきたこと

中島綾子1, 秋山聡美2, 古賀佳代3, 萩谷祥4, 松田亜弓5, 吉越聖子6, 鹿野晶子7, 野井真吾8 (1.文教大学付属小学校, 2.成蹊小学校, 3.聖ドミニコ学園小学校, 4.明星学園小学校, 5.帝京大学小学校, 6.東洋英和女学院小学部, 7.日本体育大学, 8.日本体育大学)

新型コロナウイルス感染症の拡大により,2020年2月27日,全国の小中高校,特別支援学校に臨時休校要請が出された.東京私立初等学校協会(以下,「東初協」)の私立小学校も臨時休校を余儀なくされ,さらに,電車やバスで登校している子どもたちが多いこともあり,感染防止の観点から休校期間が長くなった学校もあった.休校中にオンラインでからだを動かす授業を行っていた学校もあったが,外に出るのもはばかられる風潮もあり,多くの子どもたちは運動という運動ができない状態であった.そのため,学校が再開して以降は,少し動いただけで不調を訴える子,からだのあちこちに痛みを訴える子,ちょっとした動作で骨折をしてしまう子など,今までにはなかったような訴えが保健室でみられた.このような中,東初協学校保健研究部会では,これまで以上にメールや掲示板を使って,養護教諭同士の交流が活発に行われた.そこでは,コロナ禍の子どもたちのからだと心はどうなっているのか,学校再開後元気に登校することができるのだろうかという心配の声が挙がった.さらには,数ヵ月ぶりに登校してきた子どもたちを見て,体重が増えた子や視力低下が気になる子が多いことも報告された.そして,このような時だからこそ,子どもたちに起こっていることを可能な限り正確に把握しておきたいということから,「子どもの生活リズム・からだと心に関する調査」を実施することになった.本報告では,結果の一部を報告したい.