一般社団法人日本学校保健学会第68回学術大会

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一般演題(ポスター)

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P72~P74 学校環境衛生

座長:宮尾 克(名古屋産業科学研究所)

[P-74] 小学校の教室における夏季エアコン使用下での二酸化炭素(CO2)濃度

中村 亜紀, 久保 百合香, 芝池 雛 (京都女子大学 発達教育学部 教育学科 養護・福祉教育学専攻)

キーワード:CO2濃度持続測定、夏季教室内換気、空気感染予防

【目的】CO2濃度の上昇は、倦怠感、頭痛、耳鳴り等の症状を増加させ、疲労感、知的作業の効率低下が指摘されている。学校環境衛生基準でCO2濃度は換気の指標であり、教室のCO2濃度が1,500ppm以下に保持することが求められ、そのためには小学校低学年では教室の空気すべてが1時間に2.4回外気と入れ替わることが必要とされている。COVID-19流行以降は空気感染予防策のため密閉空間を回避するとして換気に努めるよう求められ、厚生労働省は良好な換気の基準として空間のCO2濃度1000ppm以下であることを推奨している。一方で夏季には熱中症予防は健康管理上の重要な目的となる。現状の学校教室環境において、熱中症予防を図りながら換気の悪い密閉空間を避けるためにエアコン使用と自然換気とを併用した状況での換気の評価を行った調査は少ない。本研究は、小学校の夏季エアコン使用中の教室におけるCO2濃度から換気の状況を調査する。【研究方法】調査は2022年9月上旬、各日8:30-12:20、京都市内公立小学校1年生(27人)、3年生(27人)、5年生(31人)の教室で行う。使用機器はデータロガーCO2/温湿度計 CO2-9904SD(サトテック社)を用いる。測定器は教室後方の中央、高さ100cmの位置に設置し、CO2濃度を2秒ごとに記録を行う。教室内出入りについて、教室外廊下の高さ30cmの位置にドライブレコーダーを設置し、個人が特定されないように撮影し記録する。教室の使用状況とCO2濃度の関係について分析を行う。【結果】9月上旬に調査を行い、結果を学会で報告する。