一般社団法人日本学校保健学会第68回学術大会

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一般演題(ポスター)

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P7~P13 新型コロナウイルス感染症2

座長:大沼 久美子(女子栄養大学)

[P-11] コロナ禍における保育施設での感染対策のための情報収集及び活用の現状と課題―設置主体別の違いに着目して―

友川 礼1, 友川 幸2,3, 桐木 陽子4, 三宅 公洋2, 上野 真理恵5, 朝倉 隆司5 (1.東雲女子大学 人文科学部, 2.信州大学 教育学部, 3.国際学校保健コンソーシアム, 4.松山東雲短期大学 現代ビジネス学科, 5.東京学芸大学 教育学部)

キーワード:保育士、コロナ、情報

【目的】
本研究は、保育施設が新型コロナウイルス感染症対策を実施する際の情報収集や、情報の活用において実施した工夫、その際の困難・課題を明らかにすることを目的とした。
【方法】
2020年10月に、地方のA県の保育協議会に加盟する保育施設(296施設)の施設長を対象とした自記式質問紙による調査を実施し、新型コロナウイルス感染症対策下において、各施設における保育活動や園児への関わりで感じた「難しさや課題」、「工夫」、「有効策」について、自由記述で回答を得た。
【結果】
公設公営137施設、民設民営74施設から回答を得た。難しさや課題については、公設公営では、回答率 が高い 順に、「三密を避けるのが困難」、「スキンシップが避けられない」、「マスクの着用」、民設民営では、「三密を避けるのが困難」、「スキンシップが避けられない」に加えて、「施設・設備・資材などの不足」が挙げられた。工夫については、どちらの施設においても、「活動や行事の実施の工夫」、「ソーシャルディスタンスの確保」、「手洗い/手指消毒・うがい」についての回答が多く 、民設民営では「子ども及び職員の健康管理」も挙げられた。有効策については、両施設で「手洗い」、「うがい」、「消毒(清掃)」が挙げられた。
【結論】
コロナ禍において保育施設が抱える課題や工夫は、設置主体の違いにより異なるものがあることが示唆された。今後は、違いが生じる背景の分析と、ニーズに応じた支援の具体策を明らかにしていく必要がある。