一般社団法人日本学校保健学会第68回学術大会

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P67~P71 安全、危機管理

座長:内山 有子(東洋大学)

[P-68] 大学生の自然災害に対する意識と備え

伊藤 常久 (東北生活文化大学 家政学部 家政学科)

キーワード:大学生、防災意識、防災対策

【目的】本研究は、大学生の地震や津波をはじめとする防災への意識や行動等について把握することを目的とした。
【方法】東北地方の大学1年生を対象として、質問紙による集合調査を実施した。調査項目は、防災への備えについての認識、巨大地震等発生時の生存・安全に対する自信の程度、自宅周辺の指定避難所の認識、災害用伝言ダイヤルの認知度等を取り上げた。調査時期は、令和4年4月~5月であった。
【結果】男女約180人から回答を得た。自宅から最短の指定避難所を「知っている」と回答した学生、そして、巨大地震・津波が発生した場合、自分の生命や安全を守ることについて、「(かなり+まあ)自信がある」とした学生はいずれも全体の約3割であった。災害用伝言ダイヤル(電話番号171)を「知っている」と回答した割合は男女とも1割未満と殆ど浸透していなかった。自然災害(11種)の中で不安に感じるものを3つ挙げてもらったところ、最も不安なもの自然災害は「地震」で、次いで「津波」であった。
【結論】自然災害が頻発する現在、自然災害に不安を感じながらも学生の防災意識とその備えは十分とはいえない実態が示唆された。