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[O-27-3] Vascular Teamによる難治性足潰瘍の治療戦略
キーワード:foot ulcer, team therapy
【目的】近年,本邦では糖尿病,透析症例の増加と高齢化により,閉塞性動脈硬化症(PAD)の患者数が増加傾向にある。PADの重症虚血肢のうち,特に難治性足潰瘍に対する治療では血管外科のみならず他科やコメディカルとのチーム医療が重要とされる。また2010年4月から保険収載された局所陰圧閉鎖療法も治療の進歩に貢献している。当科で経験した難治性足潰瘍に対する当院の集学的治療を検討する。【方法】当科において2010年4月から2012年4月までに血行再建術を施行された145人180肢の患者のうち,難治性足潰瘍症例に対して集学的治療を施行した11人13肢を検討する。【結果】男性8人,女性3人で平均年齢は67.8歳であった。血行再建術のうち,EVTは2例2肢,バイパス術は9例11肢であり,末梢部の内訳は13肢中10肢が膝下部であった。全例がWOC認定看護師と共同による創部処置管理を受け,局所陰圧閉鎖療法を受けた。追加治療は皮膚科による植皮術が3肢であった。救肢率(1年)は100%で,1年生存率は82%であった。10人/11人(91%)が地域関連病院へ転院し,継続加療やリハビリを受けた。【結論】難治性足潰瘍に対する治療戦略は,当科による血行再建術,局所陰圧閉鎖療法,皮膚科による植皮術,及びWOC認定看護師と共同による創部処置管理そして地域関連病院との連携である。当科のみならず他科及び看護師,そして地域関連病院とともにチーム医療で難治性足趾潰瘍に対する加療を行っている。