函館大会(第51回石油・石油化学討論会)

セッション情報

機能性材料

[1B14-18] 機能性材料(2)

2021年11月11日(木) 14:45 〜 16:00 B会場 (函館アリーナ 会議室B)

座長:稲垣 怜史(横浜国立大学)

14:45 〜 15:00

○陸 遥1、Qin Feiyu1、Wang Yong1、野村 淳子1、横井 俊之1 (1. 東京工業大学)

3次元中細孔構造のあるTUN型ゼオライトはZSM-5 (MFI)と構造が似ているため、様々な応用が期待されている。既報により、TUN型ゼオライトは水熱合成中MWW型層状中間相を経て、得られた。アモルファス前駆体の代わりにゼオライト合成の出発物質とする研究が多くあり、異なる活性を示すゼオライトを得ることが可能である。本研究では、MWW型ゼオライトを原料としたTUN型ゼオライトの合成を試み、それらの固体酸触媒として特性を検討した。

15:00 〜 15:15

○中村 研吾1、保田 修平1、松本 剛1、野村 淳子1、藪下 瑞帆2、大須賀 遼太2、村松 淳司2、横井 俊之1 (1. 東京工業大学、2. 東北大学)

メタンの部分酸化によるメタノール生成反応、通称MTM反応に用いる触媒の開発は広く研究されている。しかし生成物であるメタノールは容易に過酸化されてしまうため、高い生成量が見込めないことが課題となっている。この課題の解決のため、ゼオライト触媒上でのMTO反応機構に着目し、生成されたメタノールが過酸化される前に低級オレフィンへと変換する反応機構を提案する。本発表ではゼオライト骨格内Al分布を制御した金属イオン交換CHA型ゼオライトを触媒として用いた際に、MTO反応が進行し低級オレフィンの生成が確認できたことなどについて報告する。

15:15 〜 15:30

○岩本 麻子1、長尾 昌紀1、大友 亮一2、神谷 裕一2 (1. 北海道大学大学院環境科学院、2. 地球環境科学研究院)

Ti2O3は、結晶構造中に3価のチタンを含む低原子価チタン酸化物の一種である。我々はTiH2を還元剤としてRutile型TiO2から低原子価チタン酸化物を合成する手法を確立した。この方法では、Ti2O3やTi4O7などの様々な種類の低原子価チタン酸化物をTiO2の粒子形態を保持したまま合成することが可能である。本研究では、結晶構造や粒子径態の異なる様々なTiO2前駆体からTi2O3を合成した。

15:30 〜 15:45

○片岡 実織1、吉川 聡一1,2、山添 誠司1,2,3 (1. 東京都立大学大学院理学研究科化学専攻、2. 京都大学触媒電池元素戦略研究拠点、3. JST さきがけ)

アミン水溶液を用いた化学吸収法はCO2の分離・回収技術における有効な手法の一つであるが、近年、回収・再生がより容易なCO2吸収剤として固体表面にアミンを修飾した固体CO2吸収剤が注目されている。本研究では、従来よりアミン効率の高い固体CO2吸収剤の開発を志向し、高密度なクロロプロピル基を有するシリカを合成し、アミンのアミノ基をアルキル化することで高密度アミン修飾シリカの合成を検討した。

15:45 〜 16:00

○大石 圭悟1、湯村 尚史1 (1. 京都工芸繊維大学)

QM/MM ONIOM計算により貨幣金属含有ゼオライト内部でのメタンからエチレン変換の反応機構を調査した. 酸素分子が存在しない条件のもと, ゼオライト内部で2分子のメタンが貨幣金属イオンによって活性化され, エタンを経由してエチレンが生成する機構を明らかにした. さらに, ポテンシャルエネルギー曲面を作成し, 活性化エネルギーを比較した結果, 銅含有ゼオライトがエチレン変換において最適な触媒であるといえる.
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