函館大会(第51回石油・石油化学討論会)

セッション情報

水素化・脱水素

[2A11-15] 水素化・脱水素(1)

2021年11月12日(金) 14:45 〜 16:00 A会場 (函館アリーナ 会議室A)

座長:神田 康晴(室蘭工業大学)

14:45 〜 15:00

○大塚 明歩1、金原 慶吾1、松原 仁志1、中村 浩史郎1、辻 悦司1、菅沼 学史1、片田 直伸1 (1. 鳥取大学工学部附属GSC研究センター)

Co/MFIゼオライトを触媒としてメタンによるベンゼンのメチル化が進行することを見出している.Co/低[Al] MFIではCo/高[Al] MFIよりも選択率が高い傾向があり,またCo/高[Al] MFIでも骨格内Al種を骨格外Al種に変換することで選択率が向上することがわかっている.そこで,選択性を支配する因子を見出だすために,MFIのAl濃度や担持Co量が活性に及ぼす影響を調査した.その結果,イオン交換サイト濃度0.3 mol kg-1のMFIにCoを担持すると高い選択性をもつ活性点が発現することがわかった.

15:00 〜 15:15

○松原 仁志1、金原 慶吾1、辻 悦司1、菅沼 学史1、片田 直伸1 (1. 鳥取大学GSC研究センター)

これまでにCo/MFIゼオライト触媒上でメタンによるベンゼンのメチル化が進行することを見出している。アンモニアIRMS-TPD(赤外・質量分析昇温脱離)法により、MFI上の活性なCo種は骨格酸素との配位数が小さい、電子プアーなCo種であることがわかった。そこで、MFIを脱Alさせた後にCoを担持したところ、骨格酸素との配位数が小さい活性なCo種が生成し、メチル化選択率が向上した。

15:15 〜 15:30

○渡辺 光亮1、細野 由希子1、比護 拓馬1、斎藤 晃2、常木 英昭1、前田 駿3、橋本 国秀3、関根 泰1 (1. 早稲田大学、2. 分子研、3. クボタ)

遷移金属(Cr, Mn, Fe, Co, Ni)をドープしたCeO2を用いてH2O共存下873 Kにてエタン脱水素反応を行った結果、Ce0.8Co0.2O2が最も高い活性を示し、活性化エネルギーの低下に有効であることが分かった。種々のキャラクタリゼーションの結果、本反応はMars-van Krevelen機構を介して進行し、Coのレドックスが格子酸素の再生・放出を促進させていると考えられる。

15:30 〜 15:45

○前野 禅1、鳥屋尾 隆1,2、清水 研一1,2 (1. 北海道大学 触媒科学研究所、2. 京都大学 触媒・電池元素戦略ユニット)

細孔径の異なるCHA、MFI、MOR、BEAゼオライトにインジウムを導入した触媒を用いて、エタン脱水素反応を検討した。細孔径の小さいCHAゼオライトにインジウムを導入した触媒が最も高い触媒活性を示し、優れたエチレン選択性を示した。速度論及び分光測定から、CHAゼオライト内に生成するインジウムヒドリド種が選択的エタン脱水素反応の活性であることが示唆された。

15:45 〜 16:00

○今井 裕之1、野口 琉1、江種 菜月1 (1. 北九州市立大学国際環境工学部)

C6~C8のアルカンの脱水素環化反応におけるゼオライト触媒の触媒性能を検討した。PtとZnを組み合わせたゼオライト触媒上では、ヘキサンからベンゼン、ヘプタンからトルエン、オクタンからキシレンと、原料のアルカンの炭素数に応じた芳香族化合物が選択的に生成した。このことは、原料のクラッキング・重合を経た芳香族化ではなく、原料アルカンの脱水素環化を経て、直接的に芳香族化合物への変換が優先的に進行したことが示唆される。
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