函館大会(第51回石油・石油化学討論会)

セッション情報

バイオマス利用技術

[2B09-12] バイオマス利用技術(3)

2021年11月12日(金) 13:00 〜 14:00 B会場 (函館アリーナ 会議室B)

座長:冨重 圭一(東北大学)

13:00 〜 13:15

○三金 樹生1、今村 和也1、渡邊 賢2、恩田 歩武1 (1. 高知大学、2. 東北大学)

タンパク質から得られるアミノ酸は分子内にアミノ基を有し、含窒素化合物など様々な化学品の原料として期待できる。当研究室では、活性炭触媒によって選択的にアラニンからエチルアミンへの脱カルボキシ化が促進される事を見出しており、その多環芳香族上の弱酸または中性の含酸素官能基が触媒活性サイトとして示唆されている。そこで今回、より詳細な活性サイトの解明と様々なアミノ酸の反応・吸着特性の比較を検討した。

13:15 〜 13:30

○金田 玲奈1、菅沼 学史1、辻 悦司1、片田 直伸1 (1. 鳥取大学工学部附属 グリーン・サステイナブル・ケミストリー(GSC)研究センター)

バイオマスから製造できるグルタミン酸を含窒素化合物の原料として利用することを目指し,担持貴金属触媒によるグルタミン酸の変換について研究を進めてきた.しかし,高価な貴金属触媒の利用はグルタミン酸変換の工業化の障壁となり得る.本研究では担持Ni触媒を用いてグルタミン酸が脱水環化したピログルタミン酸の変換反応を行い,カルボキシ基が水素化されたピログルタミノールを高収率で得られることを見出した.

13:30 〜 13:45

○遠藤 幸一朗1、加藤 英樹2、福岡 淳1、中島 清隆1 (1. 北海道大学 触媒科学研究所、2. 東北大学 多元物質科学研究所)

酸触媒によるキシロース脱水反応によって得られるフルフラールは、フルフリルアルコールやTHFなどの基幹化学品の原料となる。使用する固体酸触媒の必要な条件のひとつは、触媒毒となる炭素析出物を焼成処理で除去しても活性低下が起こらない安定性である。本研究では、安定な結晶構造をもつ酸化チタンのルイス酸塩基サイトによる逐次的な脱水反応を基盤として、高選択的にフルフラールを合成できる反応系を開発した。

13:45 〜 14:00

○山口 渉1、満留 敬人1、水垣 共雄1 (1. 大阪大学)

本研究では、単糖・二糖類から対応する糖アルコールへの還元反応において、リン化ニッケルナノ粒子が高活性な固体触媒として機能することを見出した。リン化ニッケルナノ粒子は、常温・常圧水素下で糖類の還元反応を促進した世界で初めての例である。グラムスケールでの反応では,触媒回転数は852に達し,これまでに報告されている非貴金属触媒の中で最も高い値を示した。また、実用的に重要な50%以上の高濃度糖水溶液の変換を実現した。
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