函館大会(第51回石油・石油化学討論会)

セッション情報

バイオマス利用技術

[2B16-20] バイオマス利用技術(5)

2021年11月12日(金) 15:45 〜 17:00 B会場 (函館アリーナ 会議室B)

座長:中島 清隆(北海道大学)

15:45 〜 16:00

○齋藤 嗣朗1、馮 仕祥1、三浦 大樹1,2,3、宍戸 哲也1,2,3 (1. 東京都立大学、2. 東京都立大学 水素エネルギー社会構築推進センター、3. 京都大学 ESICB)

有用化成品であるアミノ酸の化学合成法としてStrecker反応が知られているが、毒性の強いシアン化物を使用するなど課題がある。本研究では、バイオマス由来のカルボン酸であるグリセリン酸を基質としたアラニンの合成に有効な触媒の検討を行った。その結果、Ru/TiO2触媒がその酸と金属の二元機能を用いることでアラニンを高収率で与えることを見出した。

16:00 〜 16:15

○加来 知奈実1、木村 彩代1、菅沼 学史1、辻 悦司1、片田 直伸1 (1. 鳥取大学工学部附属グリーン・サスティナブル・ケミストリー研究センター)

含窒素化合物は石油化学原料にアンモニアを導入して合成されるためエネルギー負荷が大きいが、原料にバイオマス由来のアミノ酸を用いれば環境負荷を低減できる。特に環状二級アミンをもつアミノ酸を水素化できれば医薬品や農薬の原料として利用できる。本研究ではL-プロリンとL-ピログルタミン酸をアミノアルコールへ水素化する反応を行った。どちらの反応でもMoを添加した担持Pt触媒が高い目的物収率を示し、鏡像体過剰率は>99%だった。

16:15 〜 16:30

○川野 優生1、金 基訓1、銭 衛華1 (1. 東京農工大学大学院)

CO排出量を低減するためには代替燃料であるバイオジェット燃料の利用が必要である。バイオジェット燃料は、二機能触媒を用いて植物油を水素化脱酸素・異性化・クラッキングすることで製造できる。本研究では組成の異なるゼオライトにPtSnを様々な比率で担持した二機能触媒を調製し、PFADの水素化処理を行うことで、それらの触媒の活性を評価した。また、触媒解析を行い、酸特性や活性金属の結合状態が活性に及ぼす影響を検討した。

16:30 〜 16:45

○森 智恵子1、中桐 麻人1、小河 脩平1、今村 和也1、恩田 歩武1 (1. 高知大学)

1,6-ヘキサンジオールや1,4ブタンジオールなどのアルカンジオールは、バイオマス資源から得られる基幹化合物として期待される.当研究室では,ハイドロキシアパタイト化合物がアルコール類変換に有効であることを報告してきた.本研究では、ハイドロキシアパタイトのSr/(Sr+Ca)比および(Sr+Ca)/P比の影響を明らかにすることを目的とした。様々な組成比のSr置換ハイドロキシアパタイトを水熱合成し、アルカンジオールに対する触媒特性を評価し、表面酸塩基性などの物性とあわせて、触媒の組成比の影響について考察する。

16:45 〜 17:00

○法量 大輝1、エティ クスマワティ1、七尾 英孝1、佐藤 修2、山口 有朋2、白井 誠之1,2 (1. 岩手大学大学院総合科学研究科、2. 産業技術総合研究所化学プロセス研究部門)

高温のエタノール水溶液を水素源とする、リグニンのモデル部位であるグアイアコールの水素化反応について調べた。担持金属触媒の担体種、および金属種を検討し、高表面積グラファイトにパラジウムを担持した触媒がグアイアコールの芳香環の水素化反応に有効であることを明らかにした。担持白金触媒はエタノール水溶液からの水素生成には活性であったが、芳香環の水素化には不活性であった。パラジウムと白金とを担持したバイメタル触媒は、担持パラジウム触媒よりも高い芳香環水素化活性を示した。
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