函館大会(第51回石油・石油化学討論会)

セッション情報

石油化学

[2C20-23] 石油化学(2)

2021年11月12日(金) 15:30 〜 16:30 C会場 (函館アリーナ 武道館A)

座長:雨宮 正臣((一財)石油エネルギー技術センター)

15:30 〜 15:45

○王 康洲1、楊 國輝1、椿 範立1 (1. 富山大学)

ブタジエンは、合成ゴムやナイロンなどの生産のための重要なプラットフォームである。再生可能な炭素資源であるエタノールは、糖分を多く含む廃棄物を発酵させ、メタノールやジメチルエーテルをカルボニル化することで製造することができる。したがって、エタノールからブタジエンの直接合成(ETB)は、ブタジエン不足の危機を緩和するための有望なアプローチとなる。しかし、複数の活性中心の相乗効果を制御することは、依然として大きな課題である。ここでは、複数の活性中心の相乗効果を最適化し、直接ETBプロセスのための複数の活性中心の相乗効果を高めるためのシンプルで効果的な方法を紹介する。活性中心の相乗効果を深く理解するために、これらの触媒を複数の特性評価手法で分析し、触媒性能を評価した。ZnMg/SBA-15系触媒は、ブタジエンの選択性が大幅に向上した。特に、ZnMg/SBA-15-Hexaneでは、エタノールの転化率を57%に維持しながら、ブタジエンの選択性は70%にまで達した。これらの現象は、MgO、ZnO、SBA-15による複数の相乗効果が、直接ETBの性能を向上させる重要な要因であることを示唆している。

15:45 〜 16:00

○五島 興恒1、橋本 忠範1、石原 篤1 (1. 三重大学大学院工学研究科)

触媒はゾル-ゲル法でZrおよびCeを担体に用いた炭素担持金属触媒を作製し、フェノールの水熱ガス化反応に関しての実験を行った。実験は固定床流通式反応装置を用い、350℃の反応温度、LHSV=48h-1、Phenol water= 2 g/Lの条件で行った。ガス生成物をGC-TCDで、液体生成物中のフェノールをトルエンで抽出後GC-FIDで分析をした。酸化物としてZrO2を用いた場合、Feでは水素生成が確認されたが時間とともに生成量が減少した。Niではメタンが選択的に生成し、活性低下も見られなかった。

16:00 〜 16:15

○雑賀 隆志1、藤墳 大裕2、多湖 輝興1 (1. 東京工業大学、2. 京都大学)

植物由来の直鎖長鎖炭化水素(n-C16-18)からの航空機燃料(iso-C10-15)の製造では,分岐鎖の形成と3~6個の炭素数減少が必要であり、Pt担持ゼオライトを用いた異性化・分解反応が検討されている。本研究では,モデル反応にn-C12からiso-C7-9成分の選択合成を採り上げ,ゼオライト種とアルカリ土類金属添加が過分解抑制に及ぼす影響を調査した。

16:15 〜 16:30

○加藤 睦美1、栢木 翔太1、鈴木 裕也2、吉田 俊男1、大塩 敦保1 (1. コスモ石油株式会社 中央研究所 燃料石化グループ、2. コスモ石油株式会社 中央研究所 分析センター)

近年、環境対応型の溶剤に対する需要が高まっている。環境対応溶剤とは、人体に対する有害性の高いキシレンやナフタレンなどの芳香族分を含まない溶剤を指すが、従来の芳香族系溶剤に対して溶解性が大きく劣る欠点がある。今回我々は、石油精製および石油化学プロセスにて副生される重質芳香族留分を活用し、安全性が高く且つ、高い溶解性を両立する第三石油類ナフテン溶剤への変換を検討したので、その結果を報告する。
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