函館大会(第51回石油・石油化学討論会)

セッション情報

資源開発

[2E09-12] 資源開発(1)

2021年11月12日(金) 13:00 〜 14:30 E会場 (函館アリーナ スタジオA)

座長:山田 淳也((株)INPEX)

13:00 〜 13:45

○鈴木 德行1 (1. 北海道大学 理学研究院 地球惑星科学部門)

日本列島はプレートの沈み込み帯に沿って分布しており、太平洋やフィリピン海の海洋プレートが年間数cmの速度で日本列島下に沈み込んでいる。沈み込み帯では有機物を含む海洋堆積物や陸源堆積物が地下深部にもたらされ熱分解起源メタンが持続的に生成している。沈み込み帯やそれに伴う付加体では、どこで、どれだけの熱分解ガスが生成しているのか。このような熱分解起源メタンの持続可能な天然ガス資源としての可能性を探る。

13:45 〜 14:00

○長原 薫1、瀬能 修1 (1. 石油資源開発株式会社)

石油資源開発株式会社は、経済産業省 資源エネルギー庁から基礎試錐事業を受託し、2019年4月から7月にかけて日高舟状海盆の大水深域に基礎試錐「日高トラフ」を掘削した(南ほか, 2020)。本坑井においては物理検層で確認されたガス層に対して産出テストを実施し、微生物起源ガスの胚胎を確認した(浜田, 2020)。これにより、周辺海域の資源ポテンシャルが高いことが明らかになった。本公演では試錐結果の概要とともに北海道周辺海域の微生物起源ガス鉱床成立の可能性について述べる。

14:00 〜 14:15

○山市 剛1、峯岸 政人1、森川 豪1、前田 純二1 (1. 三井石油開発株式会社)

当社は長年に渡り北海道沖合にて探鉱活動を継続しており、今年遠別町沖合で試掘作業を実施した。その海域の水深は91mであり、ジャッキアップリグの使用が可能である。そのため、事前調査作業として、対象海域においてGeophysical/Geotechnical Site Surveyを実施した。その結果、Shallow hazardが確認された一方、決定された試掘位置で十分な強度を持つ地盤であると確認され、国内で実に26年ぶりとなるジャッキアップリグを使用して掘削作業を実施した。

14:15 〜 14:30

○上谷 高明1、竹谷 未来1、海藤 ひろみ1、Hao Xingjuan2、Yogarajah Elakneswaran2 (1. 株式会社INPEX、2. 北海道大学)

炭酸塩岩におけるLow Salinity Waterflooding EORは、油田開発の有望な選択肢になり得るが、その増油メカニズムは十分に解明されていない。当社の研究成果によれば、低酸価原油を有する油層では、真水で海水を希釈した低塩濃度水を圧入しても有望なLSW効果は期待できない。そこで我々は圧入水のイオン組成に工夫を施し、原油と岩石の静電反発力を最大化させて原油を回収する技術の開発を進めている。当学会では我々の取り組みと、得られた知見を紹介する。
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