函館大会(第51回石油・石油化学討論会)

講演情報

設備保全

[1D09-12] 設備保全(4)

2021年11月11日(木) 13:00 〜 14:00 D会場 (函館アリーナ 武道館C)

座長:比佐 大(富士石油(株))

13:15 〜 13:30

[1D10] CUI検査に関するスクリーニング方法の探究

○岡本 憲明1 (1. コスモ石油株式会社 四日市製油所 設備検査課)

コスモ石油四日市製油所では、2012年より保温材下腐食(CUI:Corrosion Under Insulation)の不具合低減活動に取組み、2019年までの7年間で約70件の不具合を未然防止してきた。この取組みでは、エリア毎の周期に合わせて一斉に検査を実施するTBMから、様々な条件によりリスク設定を行い、優先順位を付けて検査を実施するCBMに移行することで、効率的かつ効果的な検査を実施することができた。優先順位付けの切り口のひとつとして、保温劣化状況の外観目視検査があり、これは保温劣化がある箇所は水の浸入が容易であることからCUIが発生しやすいという考えに基づき、過去よりCUIのスクリーニング手法として用いられ、当所におけるCUI検査の優先順位付け手法としても採用してきた。

しかし、近年では外観上は保温状態が良好であり優先順位を下げていた箇所でのCUI不具合が発生している。そこで、外観からはわからない保温内部の状況を確認するスクリーニング手法として、中性子水分計およびLyft(パルス渦流探傷装置)を用いた検査を行った。その結果を元に、詳細検査を実施した配管で、CUIの発生および進行を確認した。
今回の検査結果は、これまでのスクリーニング検査や詳細検査の優先順位付け方法の更なる改善に活用でき、設備の信頼性向上に寄与すると考えられる。

キーワード:Corrosion, Insulation, CUI