13:50 〜 14:10
[2N4-OS-21-02] 異種混交のアクターが連なる協業としての知識生産
スティーヴン・ホーキングの事例研究に基づくアクターネットワーク理論の有用性の再検討
キーワード:アクターネットワーク理論、科学技術社会論、生成AI
本稿は、アクターネットワーク理論(ANT)の事例研究を参照することで、科学的知識の生産体制が人間か非人間かを問わないステークホルダーの協業として成り立つことを示したANTの有用性を検討したものである。ChatGPTのような生成AIへの注目によって、知識生産を担うのは人間のみであるという前提が社会全体で問い直されている。本稿では、科学技術社会学の代表的理論の一つであるANTに焦点を当て、物理学者スティーヴン・ホーキングを取り巻く技術やステークホルダーが連なる知識生産体制を記述したエスノグラフィーの内容を検討する。結論として、ANTが知識生産のインフラを描き出す事例記述の理論だけでなく、科学技術活動についてわれわれがもつ価値観、倫理原則、制度の再構築を促す批判的理論としても、有力な道具立てであることを提起する。
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