2024年度 人工知能学会全国大会(第38回)

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[3G1-GS-11] AIと社会:

2024年5月30日(木) 09:00 〜 10:40 G会場 (22+23会議室)

座長:松野 竜太(日本電気株式会社)

09:40 〜 10:00

[3G1-GS-11-03] 障害のある人の文化芸術活動における人工知能技術の活用から見えてきた可能性と課題に関する報告 (2)

音色生成AIツール「Neutone」を活用した音楽制作ワークショップの実践から

〇小林 茂1、徳井 直生2,3、小林 大祐4、大井 卓也4、岡部 太郎4、後安 美紀4、森下 静香4 (1. 情報科学芸術大学院大学、2. 株式会社Qosmo、3. 株式会社Neutone、4. 一般財団法人たんぽぽの家)

キーワード:障害のある人、文化芸術活動、ウェルビーイング、生成系AI

障害のある人の文化芸術活動におけるAI技術の活用を継続する中から見えてきた可能性と課題に関して報告する。2020年代に入り、テキストや画像を生成する生成系AIの技術が急速に発展しており、プロンプトなどを与えることで簡単に「作品」を制作できる。しかしながら、人間の指示に従って機械が出力を一気に生成する一方向の作業では、人間が制作に喜びなどの意味を見出すことは難しい。これに対して、音楽編集ソフトを用いた音楽制作では、作品制作という目的に向け、人間と機械の間で相互作用の繰り返しが促される。この点に着目し、現場で収集した音からAIを用いて素材を生成し、それらの素材を組み合わせて作品を制作するワークショップを2回開催した。ここで用いた音色生成AI「Neutone」は、RAVEやDDSPなどのアルゴリズムにより音色変換や音源分離を行えるオーディオプラグインである。障害の有無も含め多様な参加者たち、のべ33名は音楽制作経験の有無に関わらず最後まで集中して取り組み、作品を完成させた。この取り組みからは、ケアの現場で生じる音を捉え直して新たな意味を見つけるなど、様々な可能性が見出された。

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