[4Xin2-83] 感染シミュレータとベイズ最適化による生産バックアップ実施ポリシーの探索システム
キーワード:エージェントシミュレーション、感染症、生産バックアップ、ベイズ最適化
本研究ではエージェントベース感染症シミュレータとベイズ最適化を組み合わせたバックアップ実施ポリシー探索システムを構築した.本システムは感染発生時の生産現場において,感染者数とバックアップ作業者数の合計を最小化するバックアップ実施ポリシーを提供する.バックアップ実施ポリシーとは,感染の発症者が確認された際に発症者と周辺作業者の欠席範囲を指定してバックアップ範囲を調整するものである.感染者数に対してバックアップ範囲が狭すぎると感染が収まらず,逆に広すぎると余分な人員が必要になるため,感染状況に合わせて適切に設定することが重要である.構築システムで12の異なるシナリオのポリシー探索を行い,以下の3点を得た:1)構築システムは探索により,マスク未着用のインフルエンザ流行時といった特定シナリオに対して,公衆衛生戦略に類似したポリシーを提供できた,2)一部シナリオでは全期間で単一のポリシーを使用することが最適である可能性が示された,3)工場規模やマスク着用率やウイルス種類に応じて適したバックアップ実施ポリシーは異なる.そのため,発症者が原因ウイルスを迅速に特定して対策に活かすことも重要である.
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