日本畜産学会第125回大会

講演情報

口頭発表

[II-29-07_09] 栄養・飼養(II-午前)

2019年3月29日(金) 10:00 〜 10:30 第II会場 (8号館8302講義室)

座長:友永 省三(京大院農)

10:00 〜 10:10

[II29-07] マッシュルーム石づき残渣給与がヤギの消化・発酵特性に及ぼす影響

角 英樹1, 梶原 綾菜1, 樋口 明香里1, 舛田 紬1, 劉 春艶1, 浅野 早苗1, 高橋 慶2, 梶川 博1 (1.日大生資科, 2.環境テクシス)

【目的】国内の未利用資源を飼料として有効活用することは,資源の無駄を減らすと共に食糧自給率の向上が期待される.マッシュルーム栽培時に発生する石づき残渣は昨年行なったインビトロ試験で高い消化・発酵性を示した(日畜第124回大会).そこで本研究では,マッシュルーム石づき残渣(マッシュルーム)を実際にヤギに給与することで,採食性を加味した飼料価値について検討した.【方法】去勢雄シバヤギ4頭を用い,基礎区にはアルファルファヘイキューブをエネルギー維持量給与し,試験区では基礎区の乾物30%をマッシュルームに置換し,全糞・全尿採取による消化試験を実施した.ルーメン内溶液および血液は給飼から3時間後に採取した.【結果】マッシュルームの乾物消化率と粗蛋白質消化率は47%と61%,TDNは45%DMと算出された.ルーメン内pH,総VFA濃度では有意差は見られなかったが,酢酸濃度はマッシュ区で有意に低い値が見られた.さらに,乳酸濃度ではマッシュ区で有意に高い値が見られた.また,消化管内通過速度,滞留時間,飼料のRVIでは有意差は見られなかったものの,通過速度はマッシュルームの方が速い傾向があり,RVIはマッシュルームで低い傾向が見られた.