日本畜産学会第125回大会

講演情報

口頭発表

[II-29-23_24] 栄養・飼養(II-午後)

2019年3月29日(金) 13:50 〜 14:10 第II会場 (8号館8302講義室)

座長:生田 健太郎(兵庫農技総セ)

14:00 〜 14:10

[II29-24] 乳牛の初-2産間における乾乳期間と栄養管理の違いがルーメン液性状と血液性状に及ぼす影響

三宅 歩1, 佐藤 精2, 伊藤 孝浩3, 宮腰 雄一4, 乾 清人5, 真貝 拓三6, 伊藤 文彰7, 青木 真理7, 菊 佳男8, 野中 最子6, 田鎖 直澄7 (1.岡山畜研, 2.愛知農総試, 3.岩手宮古農普セ, 4.新潟畜研セ, 5.三重畜研, 6.農研機構畜産部門, 7.農研機構北農研, 8.農研機構動物衛生部門)

【目的】乳牛の初-2産間における乾乳期間の短縮と,乾乳期の蛋白給与量の違いがルーメン液性状,血液性状に及ぼす影響を検討した.【方法】前演題の2産目を迎えるホルスタイン種経産牛52頭について,ルーメン液性状を分娩前5,2,1週,分娩後1,4,8,12,および16週に,血液性状を分娩前9,5,2,1週,分娩後1,4,8,12,および16週に,それぞれ13時に調査した.【結果】ルーメン液性状では,pHは分娩4週以降に対照区で低く推移した.また,短縮区及び短縮強化区の総短鎖脂肪酸濃度は,対照区に比べ,分娩1週前から分娩後16週まで低値で推移しており,酪酸比率は分娩後4週以降に高値で推移した.血液性状では,短縮区及び短縮強化区は対照区に比較し,分娩4週後の総ケトン体,3-ヒドロキシ酪酸が低下し(P<0.05),有意差はないがアセト酢酸は高く,グルコースは低かった.このことから,乳牛の初-2産間において乾乳期を35日に短縮すると,分娩4週後のケトーシスが緩和される可能性が示唆された.