日本畜産学会第125回大会

講演情報

口頭発表

[IX-29-25_27] 栄養・飼養(Ⅸ-午後)

2019年3月29日(金) 14:40 〜 15:10 第IX会場 (8号館8502講義室)

座長:西野 直樹(岡山大)

15:00 〜 15:10

[IX29-27] 昼夜放牧飼養されているサラブレッド種育成馬の初期・中期育成期における飼料採食量および採食時間

田辺 智樹1, 河合 正人2, 松井 朗3, 三谷 朋弘2, 上田 宏一郎4 (1.北大院環境科学, 2.北大FSC, 3.JRA日高, 4.北大院農)

【目的】我が国の競走馬育成は,誕生から離乳までの初期育成期,離乳後調教開始までの中期育成期,その後競走馬登録までの後期育成期に分けられ,初期と中期育成期では放牧飼養が一般的である.本研究では,昼夜放牧飼養下におけるサラブレッド種育成馬の成長に伴う飼料採食量の変化を明らかにした.【方法】試験はJRA日高育成牧場で昼夜放牧飼養されているサラブレッド種育成馬を3年間でのべ14頭用い,クリープフィード開始時期の2カ月齢時(6月),離乳前後の4および5カ月齢時(8,9月),積雪期の10カ月齢時(1,2月),調教開始直前の15カ月齢時(7月)に実施した.放牧時間は20時間前後であり,積雪期はアルファルファ乾草を放牧地内で自由採食させた.4~15カ月齢時は配合飼料1 kg/日,10カ月齢時はこれにエンバク2 kg/日を加えて個別給与した.牧草採食量は各供試馬の排泄糞を48時間採取して二重指示物質法により測定し,同時に採食時間を測定した.【結果】牧草採食量は2,4,5,10,15カ月齢時でそれぞれ1.3,2.0,4.8,4.2,7.7 kgDM/日,体重の1.0,1.1,2.1,1.3,1.8%であり,離乳直後までは増加したが,積雪期にあたる10カ月齢時に減少し,15カ月齢時で再び増加した.牧草採食時間はそれぞれ416,547,794,613,725分/日であり,離乳直後の5カ月齢時で最も長かった.