日本畜産学会第125回大会

講演情報

ポスター発表

[P-29-01_19] 一般演題(ポスター発表)<栄養・飼養>

2019年3月29日(金) 09:00 〜 15:30 ポスター会場・展示 (大教室)

[P29-13] 黒毛和種去勢牛の枝肉切開面画像情報と肥育期間中の血中ビタミンA濃度との関係

撫 年浩1, 齋藤 邦彦2, 金田 修一3 (1.宮崎大地域, 2.家畜改良セ十勝, 3.家畜改良セ)

【目的】ビタミンA低減方法で肥育した黒毛和種去勢牛の血中ビタミンA濃度の変化の様相と枝肉切開面の画像情報との関連性を調査した.【方法】黒毛和種去勢牛47頭を用い,飼料中にビタミンAを添加していない濃厚飼料で約18ヵ月間肥育した.毎月1回血中ビタミンA濃度をHPLCにより測定した.肥育期間中の血中ビタミンA濃度の最高値,最低値,30IU/dl以下の月数等10項目を測定した.肥育終了後枝肉第6-7肋骨間切開面画像情報として胸最長筋と僧帽筋の形状,筋肉面積,脂肪面積,これらの面積割合など33項目を画像解析装置により測定した.血中ビタミンA濃度の様相と枝肉切開面画像情報の相関関係を調査した.【結果】肥育開始時のビタミンA濃度は僧帽筋の形状と筋間脂肪厚に正の相関がみられた.肥育期間中ビタミンA濃度の最高値は皮下脂肪面積,筋間脂肪面積,脂肪面積割合等の体脂肪形質に関する画像情報と正の相関がみられ,胸最長筋円形度と筋肉面積割合に負の相関がみられた.最高値と最低値の差及び肥育期間中の平均値でほぼ同様の関係がみられ,胸最長筋円形度や筋肉面積に関する形質と負の相関,体脂肪形質と正の相関がみられた.30IU/dl以下の月数,30から50IU/dlの月数,最低値では関連する画像情報はほとんどみられなかった.枝肉切開面全面積に関するビタミンA濃度の項目はみられなかった.