日本畜産学会第125回大会

講演情報

口頭発表

[VI-29-17_19] 遺伝・育種(VI-午後)

2019年3月29日(金) 13:20 〜 13:50 第VI会場 (8号館8402講義室)

座長:古川 力(ヤマザキ動物看護大)

13:20 〜 13:30

[VI29-17] 南九州地域における養豚生産農場の繁殖および肥育成績の経時的変化

佐々木 羊介1, 小東 智哉2, 川畑 忠祐3, 末吉 益雄1 (1.宮崎大農, 2.JA宮崎経済連, 3.JA鹿児島県経済連)

【目的】養豚生産農場では,生産効率に対して複数の要因が影響しているため,生産性阻害の要因を正確に抽出することが困難である.その対策として,複数農場から収集した生産成績から目標とすべき数値を設定し,個々の農場が改善すべき問題点を抽出するベンチマーキングという手法が挙げられる.本研究では,南九州地域における養豚生産農場を対象としたベンチマーキングのデータを用いて,繁殖および肥育成績の経時的変化を調査することを目的とした.【方法】本調査は南九州に所在する一貫生産および繁殖農場78農場を対象とした(72農場: F1交雑種を飼養,6農場:バークシャー種を飼養).2014年から2018年の各月における繁殖・肥育・群編成の情報を収集し,繁殖および肥育成績を算出し,分析には各成績の年間成績を用いた.【結果】調査農場の平均母豚飼養頭数±SDは544.2±774.2頭であった.2014年から2018年にかけて,F1交雑種の一腹当たり生存産子数は10.7頭から11.7頭に,年間母豚当たり離乳子豚数は22.1頭から24.0頭に増加していた(P<0.05).また,2014年から2018年にかけて,F1交雑種の離乳後事故率は4.2-5.2%であったが,年間母豚あたり出荷頭数は19.9頭から22.0頭に増加していた(P<0.05).本研究より,産子数の増加に伴い,出荷頭数が増加傾向であることが示唆された.