[VI-29-25_27] 遺伝・育種（VI-午後）

[VI29-27] ホルスタイン種種雄牛の後代検定参加頭数規模に関するシミュレーション

^○藤元 郁子^1,2, 花牟禮 武史¹, 萩谷 功一² (1.ジェネティクス北海道, 2.帯畜大)

【目的】国内ホルスタイン種の後代検定参加種雄牛候補（候補牛）は長らく185頭が維持されていたが，ゲノミック評価値（GPI）の導入に伴い，平成27年度から160頭，平成30年度から140頭に削減された．それに伴い，ジェネティクス北海道（GH）の候補牛は，77頭から60頭，52頭となった．候補牛頭数減少後も遺伝的改良量を維持するためには予備選抜に用いる若雄牛の一塩基多型（SNP）検査頭数規模を拡大し，予備選抜の選抜圧を強める必要がある．そこで本研究では候補牛頭数減少後に遺伝的改良量を維持するため，予備選抜に必要なSNP検査頭数について検討した．【方法】乳量，決定得点および空胎日数を選抜形質とし，各形質の従来評価値（PI)とゲノミック評価値（GPI)の信頼度を使用した．シミュレーションは以下の条件で5000反復を５回行った．（１）候補牛頭数は77頭，60頭および52頭（２）候補牛を選抜するためのSNP検査対象牛はPA上位200頭から300頭の範囲（３）選抜頭数はこれまでの実績から年間10頭が選抜されると仮定し，候補牛頭数別に上位10頭の真の育種価の平均値を比較した．【結果】GPIを利用した60頭参加時と同水準の遺伝的改良量を維持するためには，現在のGHのSNP検査頭数（現在220頭）を拡大する必要がある．