日本畜産学会第125回大会

講演情報

口頭発表

[VI-29-28_29] 遺伝・育種(VI-午後)

2019年3月29日(金) 15:10 〜 15:30 第VI会場 (8号館8402講義室)

座長:山口 諭(北酪検)

15:20 〜 15:30

[VI29-29] 黒毛和種におけるアニマルモデルを用いた分娩難易と子牛の生時体尺測定値の遺伝相関の推定

細野 真彦1, 浅田 正嗣1, 山中 芽2, 打座 美智子3, 稲葉 朋子4, 豊福 千遥5, 小山 秀美1, 井上 慶一1 (1.家畜改良セ, 2.家畜改良セ十勝, 3.家畜改良セ奥羽, 4.家畜改良セ鳥取, 5.家畜改良セ宮崎)

【目的】分娩難易(CD)を子の形質と捉え,母性遺伝効果を含めたアニマルモデルを用い,生時体尺測定値(体重:BWT,体高:WHTおよび胸囲:CHG)の遺伝的関連を明らかにした.

【方法】家畜改良センター繋養黒毛和種の初産CD,BWT,WHTおよびCHGの2,143記録を分析に供し,遺伝的パラメータを推定した.なお,CDは2値の閾値形質,体尺測定値は線形形質とし,すべての形質において産子の形質として扱い,Gibbs Sampling法(burn-in 20万後の30万サンプル)を用い,母性遺伝効果を含めた2形質アニマルモデルで推定した.
【結果】CD,BWT,WHTおよびCHGの直接遺伝率±事後標準偏差(PSD)はそれぞれ,0.13±0.04,0.29±0.05,0.27±0.05および0.17±0.04,母性遺伝率±PSDは,0.36±0.10,0.17±0.03,0.11±0.03および0.15±0.03だった.CDと,BWT,WHT及びCHGの遺伝相関±PSDは,直接遺伝間が0.94±0.02,0.91±0.04および0.92±0.03,母性遺伝間が0.17±0.22,0.24±0.22および0.30±0.26だった.