The 125th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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口頭発表

[VIII-29-01_03] 形態・生理(VIII-午前)

Fri. Mar 29, 2019 9:00 AM - 9:30 AM 第VIII会場 (8号館8501講義室)

Chairman:Takanori Nishimura

9:10 AM - 9:20 AM

[VIII29-02] 骨格筋分化における小胞体ストレス応答因子IRE1のRNaseドメインの役割について

Sakata Shotaro1, Sato Takumi2, Tokutake Yukako3, Takaya Tomohide4, Yonekura Shinichi4 (1.Graduate School of Science and Technology, Shinshu Univ., 2.Faculty of Agriculture, Shinshu Univ., 3.Graduate school of Agriculture, Tohoku Univ., 4.Institute for Biomedical Science, Shinshu Univ.)

【目的】近年,小胞体ストレス応答が細胞の分化に重要な役割を担っていることが明らかになっているが,小胞体ストレス応答因子であるIRE1の骨格筋分化における役割については未解明である.本研究では骨格筋分化におけるIRE1の機能解明を目的とし,IRE1の活性部位であるRNaseドメインに着目して研究を行った.【方法】①C2C12マウス筋芽細胞株を分化誘導し,RNaseドメインの活性をERAIシステムによって評価した.②C2C12筋分化誘導中にRNaseドメイン活性阻害剤4μ8Cを添加し,筋分化レベルを評価した.③マウスを人為的に筋損傷させた後,4μ8Cを注射し,筋再生レベルを評価した.【結果】①筋分化においてIRE1が活性化しているのかを解析したところ,分化誘導刺激によってRNaseドメインの活性化が観察された.②その活性化したRNaseが筋分化において機能的に関与しているのかを解析したところ,阻害剤添加によって筋管の形成が著しく抑制された.③in vivoにおいてRNaseが筋分化に機能的に関与しているのかを解析したところ,マウス筋損傷モデルにおいても阻害剤添加によって顕著な筋再生不全が観察された.以上の実験より,IRE1の活性部位RNaseドメインを阻害すると筋分化が著しく抑制されるという結果が得られ,筋分化にはIRE1のRNase活性が必須であるという全く新しい知見を得た.