日本畜産学会第125回大会

講演情報

口頭発表

[VIII-29-32_33] 形態・生理(VIII-午後)

2019年3月29日(金) 15:40 〜 16:00 第VIII会場 (8号館8501講義室)

座長:磯部 直樹(広島大院生物圏)

15:50 〜 16:00

[VIII29-33] ホルスタインにおけるバイタルサイン(VS)の同時・連続的測定

森山 雄斗1, 岩根 栄司2, 東谷 淳児3, 山本 倫成4, 秋葉 よしえ4, 石川 尚人4, 浅野 敦之4, 田島 淳史4 (1.筑波大院生命環境, 2.emka TECHNOLOGIES(株), 3.(株)テービック, 4.筑波大生命環境系/T-PIRC農場)

【目的】我々は,第124回畜産学会でホルスタインにおける心電図(ECG),血圧(BP)および尾根部皮膚温(ST)の同時・連続測定が可能であることを報告した.本研究では約一年間に亘りVSの同時・連続測定を繰り返し,供試牛におけるVSの特徴を把握することを目的とした
【方法】筑波大学T-PIRC農場で飼育されている6頭のホルスタイン育成牛(雄4頭,雌2頭)を使用した.夕方の給餌後にウシを係留しemka社製のPack4Gを装着し17:00から翌朝8:30まで計測を行った.ECGの電極は左尺骨上部および右肩甲骨背部に貼り付け連続的に,BPは尾根部に血圧測定法用のカフを巻き5分毎に,STはカフの下に温度センサーを取り付けて30秒毎に測定した.
【結果】 ECG,BPおよびSTの同時測定を131回試みた内,7時間以上に亘り3項目を同時にかつ継続的に測定できたのは41回(31.3%)であった.ECGの波形パターンを8種類(N1,N2,N4,N10,N12,N14,N15,N17)設定したところ,ほぼ全ての測定においてN1波形の出現頻度が9割以上を占めた.また,心拍数並びにSTは計測期間中,不定期に複数回低下することが観察されたが,血圧には特定の傾向は認められなかった.いずれの項目においても個体内差および個体間差が認められたことから,成長,性別および生理的状態との関係を検討する予定である.