The 125th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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口頭発表

[XIII-29-16_17] 管理・環境,畜産経営,動物介在(XIII-午後)

Fri. Mar 29, 2019 1:20 PM - 1:40 PM 第XIII会場 (8号館8601講義室)

Chairman:Tsuyoshi Shimmura

1:20 PM - 1:30 PM

[XIII29-16] 異なる飼育密度が肉用鶏の行動発現と発育成績に及ぼす影響

Itabashi Kana, Horiguchi Kenichi, Katahira Mitsuhiko, Matsuyama Hiroki, Urakawa Shuji (Yamagata Univ.)

【目的】アニマルウェルフェアの考えに対応した家畜の飼養管理指針において,肉用鶏の飼育密度は海外の知見と国内の実状から推奨値を記載しているにすぎない.アニマルウェルフェアを考慮するうえで,肉用鶏の正常な行動発現は重要な要素であるが,生産性との関連が不明瞭である.本研究の目的は,肉用鶏において異なる飼育密度が行動発現と発育成績へ及ぼす影響を明らかにすることである.
【方法】供試動物はチャンキー種(オス)20羽とした.坪当たり20羽,40羽,60羽,80羽の4区とし,各区とも5羽に相当するそれぞれの面積を設定して実施した.40日齢で各区へ割り振り,60日齢で出荷した.区ごと3羽をランダムに選別し,45日齢に行動をカメラで24時間撮影し,1分おきに解析した.行動は休息行動(立位休息,伏臥位休息,睡眠),摂取行動(摂食,飲水),身繕い行動(羽繕い,砂浴び)に分類して発現回数を調べた.発育成績は体重と飼料摂取量を調査した.
【結果】休息行動は80羽区が多く,60羽区が少なかった.摂取行動は60羽区が多かった.身繕い行動は飼育密度が高くなるにつれて減少する傾向にあった.出荷時体重は20羽区が最も高く,80羽区が最低であり,その差が0.26kgとなった.飼料摂取量は20羽区が最も多く,40羽区が最少であった.飼料効率は20羽区と80羽区が0.55,40羽区が0.60,60羽区が0.57となった.