日本畜産学会第125回大会

講演情報

口頭発表

[XIII-29-27_28] 管理・環境,畜産経営,動物介在(XIII-午後)

2019年3月29日(金) 15:10 〜 15:30 第XIII会場 (8号館8601講義室)

座長:小澤壯行(日獣生科大応生)

15:10 〜 15:20

[XIII29-27] ウィークリーシステムを導入している養豚生産農場のピッグフローの実態調査

松尾 崚平1, 嶋田 誠司2, 佐々木 羊介1 (1.宮崎大農, 2.宮崎県農業共済組合連合会)

【目的】養豚場における疾病発生リスクを軽減するためには,オールイン・オールアウトを含めた安定したピッグフローを構築することが重要であるが,その実情はあまり調査されていない.そこで本研究の目的は,養豚生産農場におけるピッグフローの実態を調査することとした.【方法】本研究は,南九州に所在する養豚生産農場1農場を対象とした.本農場ではバッチシステムとしてウィークリーシステムを用い,分娩舎は各部屋26クレートの7部屋,離乳舎は各部屋147 m2(収容頭数294頭/部屋; 飼養密度0.5 m2/頭で換算)の10部屋であった.分析には2017年8月から2018年9月までにおける各週(59週分)の分娩腹数,交配頭数,離乳子豚総数を用いた.【結果】分娩舎では,各週における分娩腹数の平均は21.8腹(幅: 10-37腹)であり,全体の20.3%にあたる12週で各部屋の最大容量26腹を超えて分娩していた.また交配頭数は,全体の6.8%にあたる4週で30頭を超えて交配していた.離乳舎では,各週における離乳頭数の平均は234.2頭(幅: 68-313頭)であり,全体の11.9%にあたる7週で各週における最大容量294頭を超えて離乳していた.本研究の結果より,本農場におけるピッグフローは1割程度安定していないことが判明した.