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[XIV29-03] 植物性乳酸菌TUA４４０８L株による発酵大豆搾り粕を給与した豚の健康性および産肉性への効果
【目的】飼料には抗菌性物質が多く含まれ，薬剤耐性菌発生の恐れから使用制限の傾向があり，抗菌剤代替物の開発が急務である．また豆乳生産時に発生するオカラの有効活用が望まれる．本研究では，イムノバイオティック乳酸菌Lactobacillus delbrueckii subsp. delbrueckii TUA4408L株で発酵したオカラ（発酵オカラ）の豚の健康性と産肉性への効果を検証した．【方法】LWD系統♂へ発酵オカラを17週齢まで抗菌剤無添加飼料と共に毎日給与した（発酵オカラ区）．また同等重量比で豆乳発酵物を給与した区（発酵豆乳区），豆乳を給与した区（豆乳区）,抗菌剤無添加飼料のみ区（無添加区）を設けた．各区5頭計20頭を供した．下痢発症頻度の観察，体重測定，糞便採取，採血を行った．糞便中毒素原性大腸菌K99への感染調査と糞便細菌叢を解析した．また血液生化学成分解析を行った．24週齢時に屠殺解剖し結腸の各種サイトカインmRNA発現量を評価した．枝肉成績と肉質評価も行った．【結果】発酵オカラ区と発酵豆乳区の増体は有意に高かった（p<0.05）．また下痢発症とK99感染は軽度，糞中の有用菌が豊富になる傾向があった．結腸部の炎症性サイトカインの発現は有意に低かった．枝肉成績の上物率も高かった．TUA4408L株発酵物は豚の健康性と産肉性を高めると考えられた．