The 125th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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口頭発表

[XIV-29-22_24] 畜産物利用(XIV-午後)

Fri. Mar 29, 2019 2:00 PM - 2:30 PM 第XIV会場 (8号館百周年記念ホール)

Chairman:Jun-ichi Wakamatsu

2:10 PM - 2:20 PM

[XIV29-23] ニワトリ異常硬化胸肉ミオシンの理化学特性

Iwasaki Tomohito1, Inazumi Keisuke1, Hasegawa Yasuhiro1, Watanabe Takafumi2, Yamada Michi3, Kawasaki Takeshi4 (1.Department of Food Science and Human Wellness, Rakuno Gakuen Univ., 2.Department of Veterinary Medicine, Rakuno Gakuen Univ., 3.Department of Sustainable Agriculture, Rakuno Gakuen Univ., 4.Research office concerning the Health of Humans and Birds)

【目的】養鶏業界で発生している異常に硬化した胸肉(Wooden Breast,以下WB)は,その表面に点状出血等が認められるために,テーブルミートとしての利用価値は低い.しかし,肉製品原料としての可能性が残されている.本研究ではWBから食肉製品の保水性や結着性に関連するミオシンを調製し,その理化学的特性を調査することでWBの加工原料肉としての可能性を調査した.
【方法】常法を用いてWBならびにWB非発現胸肉からミオシンを調製し,その組成をSDS-PAGEにて確認した.調製後のミオシンの自然蛍光スペクトルを測定して立体構造について調査した.さらにWBならびにWB非発現胸肉それぞれのミオシンを40—80℃で10分間の加熱処理を行い,濁度,表面疎水性,SH基および溶解性を測定して比較した.
【結果】ミオシンの自然蛍光はいずれも340 nm付近で最大値を示したが,非発現胸肉に比べてWBミオシンで高い強度を示したことから,WBミオシンは構造的にほぐれた状態であるかもしれない.濁度は50℃付近から非発現胸肉よりWBミオシンで高い値を示した.表面疎水性とSH基については,WBミオシンで常に高い数値を示した.これらの実験結果を考慮すると,WBミオシンは部分的に立体構造が変化しており,熱に対する安定性が低い可能性がある.