The 129th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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口頭発表

5. Animal products technology

畜産物利用1

Wed. Sep 15, 2021 8:50 AM - 12:00 PM 畜産物利用 (オンライン)

Chairperson:Wataru Mizunoya, Keizo Arihara, Yusuke Komiya, Shimosato Takeshi, Kensuke Arakawa

[V-15-17] 水溶性青カビチーズエタノール抽出物のマウス細胞性免疫への影響

*Atsuhiro Sato1, Akiko Harauma2, Mariko Okamoto1, Wataru Mizunoya1, Toru Moriguchi2, Shiro Takeda1 (1. Azabu Univ., 2. Azabu Univ.)

【目的】近年,食品の機能性への関心が高まっており,チーズにおいても生理活性成分の存在が報告されている.本研究では青カビチーズに注目し,それら水溶性チーズ抽出物のマウス細胞性免疫への影響について検討した.【方法】市販のゴルゴンゾーラ,ブルースティルトン,ロックフォールを用いて水溶性70%エタノール抽出物を調製した.それぞれを蒸留水またはDMSOに懸濁してチーズ抽出液として実験に供試した.各チーズ抽出液を6週齢Balb/c雄マウス脾臓細胞と共培養し,IFN-γ産生量をELISA法により測定した.各チーズ抽出液を6週齢Balb/c雄に体重あたり0.5,0.1mg/gの濃度で1日1回経口投与1週間と経過観察を1週間行った.脾臓細胞についてFACS解析による細胞種の割合とリアルタイムPCRによるIFN-γ遺伝子発現を調べた。【結果】脾臓細胞との共培養において,ロックフォール抽出液添加区のIFN-γ産生量は対照区に比べて有意に高かった.各チーズ抽出液を投与したマウスの増体重の減少などは認められなかった.ブルースティルトン抽出液投与群の脾臓細胞は,対照群と比べてCD3CD4細胞とIA/IEF4/80細胞の割合が高かった.またゴルゴンゾーラとロックフォールの投与群のIFN-γ発現は対照群と比べて有意に高かった.以上より,青カビタイプチーズには、細胞性免疫を賦活する成分の存在が期待された。