日本畜産学会第130回大会

講演情報

口頭発表

2. 育種・遺伝

育種・遺伝1

2022年9月16日(金) 09:00 〜 12:00 Zoom会場2 (オンライン)

座長:口田 圭吾(帯畜大)、渡邊 敏夫(一般社団法人家畜改良事業団家畜改良技術研究所)、廣岡 博之(京大院農)、上本 吉伸(東北大院農)、萩谷 功一(帯畜大)

10:40 〜 10:50

[II-16-11] ホルスタイン雌牛の暑熱ストレス指標間の検出精度の比較

*梶川 和輝1、石田 惠香1、大澤 剛史2、山崎 武志3、萩谷 功一1 (1. 帯畜大、2. 家畜改良セ、3. 農研機構北農研)

【目的】乳用牛の暑熱ストレス(HS)を表す指標は特定の1日の平均温湿度指数(THI)、あるいは連続した数日間の平均THIが用いられる。本研究は、1日または連続した3日間の平均THIによるHS効果の検出精度を比較することを目的とした。【方法】データは、家畜改良事業団が収集した全国の牛群検定記録における2000年から2015年までの初産次の2,245,709検定日の乳量および体細胞スコアの記録、および気象庁の気象観測所の日平均気温および相対湿度の記録である。HS指標は、都府県または北海道の14振興局ごとに1ヵ所の気象観測所を代表気象観測所としてTHIを算出し、都府県内または振興局内の農場に割り当てた。HS指標は、乳量で検定日の3日前、1~3日前、2~4日前および3~5日前、体細胞スコアで8日前、6~8日前、7~9日前および8~10日前の各4種類の平均THIである。数学モデルには、牛群・年次、搾乳日数、検定月、月齢、およびいずれかひとつのHS指標に対する1次回帰係数を母数効果として含めた。THIが60以下であるとき、HS効果を0と仮定した。平均平方誤差(MSE)を使用し、HS効果の検出精度を比較した。【結果】乳量について、HS効果を考慮した数学モデルのMSEが有意に低かったが、HS指標間に有意差は認められなかった。体細胞スコアについて、すべての数学モデル間に有意差は認められなかった。