日本畜産学会第130回大会

講演情報

口頭発表

5. 畜産物利用

畜産物利用1

2022年9月16日(金) 09:00 〜 12:00 Zoom会場5 (オンライン)

座長:島田 謙一郎(帯畜大)、舩津 保浩(酪農大食と健康)、江草 愛(日獣大応用生命)、竹田 志郎(麻布大獣医)、福田 健二(帯広畜産大学)

11:40 〜 11:50

[V-16-17] 乳酸菌の菌体と培養上清がマウスマクロファージのサイトカイン産生に及ぼす影響

*大貫 琴音1 (1. 東海大農)

○大貫琴音1、中島勇貴2、日比友之1、福地雄大1、安田伸1,2、木下英樹1,21. 東海大院・農、2. 東海大院・生科

【目的】慢性炎症は糖尿病などの生活習慣病の原因となることから現在、乳酸菌の抗炎症作用が注目されている。そこで本研究では乳酸菌が持つ抗炎症作用を検証した。
【方法】 抗炎症作用を有する3菌株のPediococcuspentosaceus(TK 57, 758m, 759m)をMRS培地で37℃、18時間培養した。Raw264.7マクロファージ細胞を菌体(1×10⁶cells/ml)、培養上清(10倍希釈)またはその混合物で刺激し、サイトカイン量(IL-6, IL-10, TNF-α)をELISA法にて測定した。
【結果と考察】IL-6は全てのサンプルで有意な産生抑制が確認された(p<0.05)。IL-10はTK 759mの菌体と上清で有意な産生促進が見られ、TK 57mの菌体で有意な産生促進と上清で有意な産生抑制が確認された(p<0.05)。一方、混合物では全てのサンプルで有意な産生抑制が見られた(p<0.05)。TNF-αは、TK 758mとTK 759mの上清で有意に減少したが(p<0.05)、混合物では有意な増加を示した(p<0.05)。TNF-αは培養上清の産生抑制効果が混合物では相殺された可能性が考えられた。