日本畜産学会第131回大会

講演情報

口頭発表

4. 形態・生理

形態・生理

2023年9月20日(水) 09:00 〜 11:40 第VII会場 (21・22番講義室)

座長:鈴木 裕(北大院農)、野地 智法(東北大院農)、水野谷 航(麻布大獣)、尾嶋 孝一(農研機構畜産研究部門)

10:40 〜 10:50

[VII-20-11] 絶食ストレスにおける雄ラットの筋線維タイプ別骨格筋萎縮メカニズム

*前田 尚之1、家子 貴裕2、藤木 純平2、長谷川 靖洋1、岩﨑 智仁1、岩野 英知2 (1. 酪農大農食環境、2. 酪農大獣)

【目的】絶食によって筋肉の代謝変化を誘発するが筋線維の種類によって異なることが分かっている。本研究ではラット絶食下におけるエネルギー産生の筋線維タイプの違いを明らかにすることを目的とした。 【材料と方法】96時間絶食したラットの骨格筋(腓腹筋;GM、ヒラメ筋;SOL)の重量を測定し、ステロイドホルモンおよび遊離アミノ酸をLC-MS/MSを用いて定量した。また、3β-HSD、P45011βの発現タンパク質量を比較した。さらにELISAを用いてIGF1、mTOR、IL-6濃度を測定した。 【結果】96時間の絶食によりSOLの重量は変化しなかったが、GMの重量は著しく減少した。GM、SOL、血中のプレグネノロンおよびテストステロン(TS)濃度は、絶食下で減少したがコルチコステロン(CORT)濃度は有意に増加した。しかし、GMにおける3β-HSDおよびP45011βの発現は絶食による影響を受けなかった。GM の重量減少はTS濃度の低下とmTORの減少に起因すると考えられた。GMとSOLの両方でCORTが有意に増加したことは、エネルギー産生に利用可能な分岐鎖アミノ酸量の増加と関連していた。しかし、SOLではmTORとIGF1の濃度が減少し、CORTとIL-6の濃度が増加したことから、GMのタンパク質分解に続いてSOLのタンパク質分解が行われ、さらなるエネルギー産生が行われたと考えられる。