15:40 〜 15:50
[VII-20-33] 栄養素の選択的摂取調節におけるインターロイキン-6の関与について
【目的】演者らは、栄養素の選択的摂取に影響する要因としてインターロイキン-6(以下IL-6)の中枢作用に着目してきた。本研究では、IL-6の中枢作用が嗜好性に及ぼす影響とその作用機序について検討した。
【方法】8週齢のWistar系雄ラットを12時間明暗周期条件で供試した。実験1:IL-6(400 ng)を11日間定時に側脳室投与し、高脂肪食(34.7%)および高炭水化物食(63.7%)の選択試験を行った。実験2:選択試験の後、視床下部と肝臓を採材し、嗜好と摂食の調節に関わる因子(NPY, PDK4等)の遺伝子発現量を測定した。実験3:IL-6(400 ng)を1日または7日間定時に側脳室投与し、実験2と同様に遺伝子発現量を測定した。実験4:実験3と同様にIL-6投与後、脳神経核のc-fosおよびIL-6Rの免疫染色を行った。
【結果】実験1:IL-6投与開始6日目から、エネルギー摂取量は変わらなかったが、高脂肪食の選択率が有意に低下した(p<0.05)。実験2:IL-6投与区で視床下部および肝臓のPDK4発現量が有意に低下した(p<0.05)。これらの結果は、IL-6の中枢作用は脂質から糖質への嗜好の変化をもたらすこと、またIL-6の中枢作用は中枢のみならず末梢において栄養素の利用を脂質から糖質に切り替えることを示唆する。実験3および実験4の結果については現在解析中である。
【方法】8週齢のWistar系雄ラットを12時間明暗周期条件で供試した。実験1:IL-6(400 ng)を11日間定時に側脳室投与し、高脂肪食(34.7%)および高炭水化物食(63.7%)の選択試験を行った。実験2:選択試験の後、視床下部と肝臓を採材し、嗜好と摂食の調節に関わる因子(NPY, PDK4等)の遺伝子発現量を測定した。実験3:IL-6(400 ng)を1日または7日間定時に側脳室投与し、実験2と同様に遺伝子発現量を測定した。実験4:実験3と同様にIL-6投与後、脳神経核のc-fosおよびIL-6Rの免疫染色を行った。
【結果】実験1:IL-6投与開始6日目から、エネルギー摂取量は変わらなかったが、高脂肪食の選択率が有意に低下した(p<0.05)。実験2:IL-6投与区で視床下部および肝臓のPDK4発現量が有意に低下した(p<0.05)。これらの結果は、IL-6の中枢作用は脂質から糖質への嗜好の変化をもたらすこと、またIL-6の中枢作用は中枢のみならず末梢において栄養素の利用を脂質から糖質に切り替えることを示唆する。実験3および実験4の結果については現在解析中である。