日本畜産学会第131回大会

講演情報

口頭発表

6. 管理・環境

管理・環境・動物介在・畜産経営

2023年9月20日(水) 09:00 〜 11:50 第X会場 (34番講義室)

座長:宮竹 史仁(帯広畜産大学)、鍋西 久(北里大獣医)、森田 茂(酪農学園大農食環境)、林 英明(酪農大獣医)

10:10 〜 10:20

[X-20-08] 生体インピーダンス法を用いた枝肉背脂肪厚評価における「厚脂」の予測

*寺田 圭1、鈴木 駿1、大谷 利之1、岡部 修一2、大塚 誠3 (1. 静岡中小畜研セ、2. 大和製衡、3. 静岡農専大)

【目的】三元交雑豚について生後20週齢における生体インピーダンス値を測定し、その後出荷した際の枝肉背脂肪厚評価における「厚脂」を予測することを目的とした。【方法】静岡県中小家畜研究センターの肥育豚35頭の生後20週齢におけるインピーダンス値(周波数50kHzおよび100kHz)と測定時の体重を収集した。これら35頭の肥育豚について、出荷後、枝肉背脂肪厚評価(厚脂又は厚脂でない)を得た。「厚脂」又は「厚脂でない」の2値の結果を目的変数にインピーダンス値比(100kHz/50kHz)および測定時体重を説明変数にしたロジスティック回帰式を作成し「厚脂」を予測した。さらに、回帰式作成用の群とは別の23頭の肥育豚のテスト群について生後20週齢のインピーダンス値比と測定時体重から「厚脂」を予測し、結果と比較した。【結果】ロジスティック回帰式を用いて「厚脂」と評価される確率が0.5を超える個体を「厚脂」と判断した場合、回帰式を作成した群については予測と結果の正解率、適合率およびオッズ比(95%CI)はそれぞれ0.83、0.85および22.7(3.9~132.1)であった。テスト群においてはそれぞれ、0.70、0.57、および10.7(1.0~109.9)であった。【結論】生後20週齢時の生体インピーダンス値の測定で、その後出荷した際、枝肉背脂肪厚評価における「厚脂」を予測することが可能である。