日本機械学会 2023年度年次大会

特別講演

 
日時: 2023年9月5日(火) 15:15〜17:20
会場: 東京都立大学 南大沢キャンパス
司会: 小林 訓史(実行委員長/東京都立大学)
 
1.開会挨拶 15:15〜15:25
1-1.日本機械学会 会長挨拶 15:15〜15:20
伊藤 宏幸(ダイキン工業株式会社)
1-2.大会委員長挨拶 15:20〜15:25
山本 良一(東京都公立大学法人 理事長)

2.特別講演1 15:25〜16:15
「ゼロエミッション社会におけるエネルギーの姿」
公益財団法人 地球環境産業技術研究機構 (RITE) 理事長
山地 憲治 氏
(詳細は下記)

3.特別講演2 16:25〜17:15
「宇宙の謎を探る」
東京都立大学 学長
大橋 隆哉 氏
(詳細は下記)

4.次期開催地のご紹介 17:15〜17:20
松下 正史(2024年度年次大会実行委員長/愛媛大学)
 

特別講演1


「ゼロエミッション社会におけるエネルギーの姿」

 
山地 憲治 氏
公益財団法人 地球環境産業技術研究機構 (RITE) 理事長
 
 
略歴
1977年 東京大学 大学院 工学系研究科 博士課程 修了
1977年 (財)電力中央研究所に入所 (経済研究所技術経済研究部)
1987年 (財)電力中央研究所 経済研究所 経済部 エネルギー研究室長
1993年 (財)電力中央研究所 経済社会研究所 研究主幹
1994年 東京大学教授 (大学院工学系研究科電気工学専攻)
2010年 (財)地球環境産業技術研究機構(RITE)理事・研究所長
2019年 (公財)地球環境産業技術研究機構(RITE)副理事長・研究所長
2022年 (公財)地球環境産業技術研究機構(RITE)理事長(現在に至る)

講演概要
ゼロエミッション社会の実現は、地球温暖化問題解決に向けて人類全体で取り組むべき課題である。SDGsの17ゴールやわが国のエネルギー政策の基本目標である3つのEをバランスよく実現していく必要もある。SDGsの達成に向けた社会イノベーションによってCO2排出のベースラインを下げ、そこに技術イノベーションによって電気や水素のようなクリーンな二次エネルギーをCO2排出なく生産し、効率的に利用するシステムを構築すれば、ゼロエミッション社会実現へのシナリオが描ける。
 

特別講演2


「宇宙の謎を探る」

 
大橋 隆哉 氏
東京都立大学 学長

略歴
1981年 東京大学大学院理学系研究科博士課程修了、理学博士
  以降、日本学術振興会奨励研究員、英レスター大学研究員、東京大学理学部助手を経る
1992年 東京都立大学 理学部 助教授
1998年 東京都立大学 理学部 教授
2016年 東京都立大学 学長補佐
2017年 東京都立大学 国際化担当副学長
2021年 東京都立大学 学長(現在に至る)
専門は宇宙物理学、X線天文学。

講演概要
私の専門である宇宙物理学の2つの話題についてお話しさせていただきます。第一がブラックホールです。光さえも出てこられない天体ブラックホールの作られ方、そもそも見えないはずのブラックホールをどうやって観測するのか、宇宙におけるブラックホールの役割などをお話しします。第二にJAXAが本年打ち上げを予定しているX線天文衛星XRISM (クリズム) についてお話しします。衛星の心臓部となる観測装置は、日米協力で製作と試験が進められたマイクロカロリメータです。これは極低温で動作する一種の温度計で、天体からのX線のエネルギーをこれまでの20倍以上の精度で測ることができます。XRISMで期待される成果についてもわかりやすく紹介します。宇宙というのは果てしなく深い謎を秘めており、それだけに人類の知が試され続ける研究対象とも言えます。こうした宇宙の不思議さをお伝えしたいと思っています。