[P-1-043] 送信RFパルスの条件が3D STIRの脂肪抑制に与える影響
【目的】
脂肪抑制法としてSTIRを用いる場合は多くある。さらに近年では、3D収集の必要性も増加している。しかしながら、3.0T MR装置では3D STIR撮像において送信RFパルスの精度に起因する脂肪抑制不良が見られることがある。今回我々は、3.0T MR装置での3D STIRにおいて送信RFパルスの条件を変化させ、脂肪抑制効果とその原因について検証した。
【方法】
使用装置はPhilips社製3T装置(Achieva)。対象は、4つのoilファントムと同意の得られた健常ボランティア5名。3D STIRの条件は、TR/TE/TI=2000/100/200msec、FOV=400mm、matrix=320×320、TSE factor=30、slice厚=2mm、coronal収集。今回検討したIRパルスの項目は、Duration time(DT)=4,8,16 msec、Flip angle(FA)=600, 750, 1200 degreeの組み合わせで行った。ファントム撮像では、強度画像を用いて各ファントムの縦緩和の回復状態を比較した。ボランティア撮像は下肢を対象とした。各IRパルスで画像を取得し、contrast ratio(CR)=筋肉の信号強度/脂肪の信号強度を算出し、各IRパルスでの比較を行った。
【結果・結論】
ファントムにおいて、DT=16 msecの場合でoilファントム信号がnull pointを超えた結果となった。また、DT=16 msec以外の組み合わせではoilファントムはnull point付近の値を示した。ボランティア撮像においてもファントム撮像の結果と同様の傾向を示したが、DT=4,16 msecでCRがDT=8 msecよりも低値となり脂肪抑制不良であった。FAにおいては、DTの条件で制約はあるが、DT=8 msecではFAに関係なく良好な脂肪抑制効果が得られた。以上のことより、IRパルスのDTとFAの設定で、送信RFパルスのバンド幅が変動することによって脂肪の周波数帯域を励起することができないため、脂肪抑制不良が起こることが考えられた。
脂肪抑制法としてSTIRを用いる場合は多くある。さらに近年では、3D収集の必要性も増加している。しかしながら、3.0T MR装置では3D STIR撮像において送信RFパルスの精度に起因する脂肪抑制不良が見られることがある。今回我々は、3.0T MR装置での3D STIRにおいて送信RFパルスの条件を変化させ、脂肪抑制効果とその原因について検証した。
【方法】
使用装置はPhilips社製3T装置(Achieva)。対象は、4つのoilファントムと同意の得られた健常ボランティア5名。3D STIRの条件は、TR/TE/TI=2000/100/200msec、FOV=400mm、matrix=320×320、TSE factor=30、slice厚=2mm、coronal収集。今回検討したIRパルスの項目は、Duration time(DT)=4,8,16 msec、Flip angle(FA)=600, 750, 1200 degreeの組み合わせで行った。ファントム撮像では、強度画像を用いて各ファントムの縦緩和の回復状態を比較した。ボランティア撮像は下肢を対象とした。各IRパルスで画像を取得し、contrast ratio(CR)=筋肉の信号強度/脂肪の信号強度を算出し、各IRパルスでの比較を行った。
【結果・結論】
ファントムにおいて、DT=16 msecの場合でoilファントム信号がnull pointを超えた結果となった。また、DT=16 msec以外の組み合わせではoilファントムはnull point付近の値を示した。ボランティア撮像においてもファントム撮像の結果と同様の傾向を示したが、DT=4,16 msecでCRがDT=8 msecよりも低値となり脂肪抑制不良であった。FAにおいては、DTの条件で制約はあるが、DT=8 msecではFAに関係なく良好な脂肪抑制効果が得られた。以上のことより、IRパルスのDTとFAの設定で、送信RFパルスのバンド幅が変動することによって脂肪の周波数帯域を励起することができないため、脂肪抑制不良が起こることが考えられた。