第42回日本磁気共鳴医学会大会

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安全管理

安全管理

2014年9月20日(土) 09:30 〜 10:06 ポスター会場 (5F ロビー)

座長:川光秀昭(神戸大学医学部附属病院 放射線部)

[P-3-226] MRI検査時における患者体重測定の検討

長岡学, 中島正俊, 阿部未希, 大原一夫, 宮本弘樹 (JA神奈川県厚生連相模原協同病院 医療技術部放射線室)

[目的]MRIにおける患者体重は安全性の上でSARや造影時のGd投与量に関連する重要なFactorであり、近年では金属インプラントなどへの入力体重からのRF発熱に関する影響の報告がなされ、正確な体重入力が重要である。さらにGd使用時には、腎機能への関係から正確な投与が重要視されている。しかし、現状では患者による自己申告である体重値を使用しているケースもみられ、また当院でも現状自己申告にて行っている。今回我々は、本来測定されている体重と計測による数値が正確かどうか検討し、MRI検査時における患者体重の計測をどうあるべきか検討した。
[方法]2014年5月に当院で撮影された外来患者のうち、今研究の趣旨に同意をいただいた20歳以上の患者152名(男性69名、女性83名)に対し、自己申告の体重と検査前に測定した体重を比較した。測定に関し、検査部位に関しては特定をせず、ランダムに行った。また患者に対しては、自己申告の体重の測定日を確認し、どのような関係があるか検討した。
[結果]申告体重より2kg誤差があったのは42名で全体の約28%であり、そのうち5Kg以上の誤差があったのは10名で全体の約7%であった。誤差が2kg以上ある患者のうち約64%の患者が、体重測定日が検査施行日より1カ月以上離れていると答えた。今回13名の造影対象者があり、そのうちの5名が2kg以上の差があったが、5kg以上の違いはなく、-4.5kgが最大であった。
[考察・結語]結果から患者個人の体重測定日が近いほど、2kg以上の誤差がなく、測定日が離れているほど誤差が多くみられた。日々の体重からみる健康を気にしている患者が、誤差が少ない体重量を記入するように思えるが、誤差がある患者群の中にも測定日が前日という患者も存在するため、正しい値ということは言い切れない。MRI検査の安全性の向上には、患者体重は検査前に測定するべきだと考える。