[P-3-227] 末梢神経疾患におけるVariable refocus frip angle 3D-TSE(SPACE)-neurographyとDW-neurographyの比較評価
【背景】末梢神経疾患においてMR-neurographyは神経の腫脹や浮腫を非侵襲的に広範囲に描出することができる。また、疾患により描出パターンに特徴が見られる。
【目的】MR-neurographyを用いて神経の信号変化を解析し、撮像方法及び疾患による信号強度の特徴を捉える。
【使用装置】Siemens MAGNETOM Symphony A-Tim 1.5T
【方法】対象は慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(CIDP)、シャルコー・マリー・トゥース病1型(CMT1)、ギランバレー症候群(GBS)各1症例の神経根~腕神経叢とし、STIR-SPACE法(以下SPACE法)及びSTIR-DWI法(以下DWI法)で撮像しMIP処理した画像を用いた。神経における信号強度をImageJで抽出し、脊髄を除外した最大信号値で相対値化したプロファイルカーブを作成し比較検討した。
【結果・考察】症例では、今回のCIDPにおいては多巣性で不均一な信号強度分布を示した。CMT1においては左右対称で中枢側優位の信号強度の増加が見られ、特に後根神経節の信号強度の上昇が顕著であった。GBSでは左右対称で遠位側優位の信号強度の増加が見られた。視覚評価ではSPACE法とDWI法の信号強度分布の連続性に相違が見られたがプロファイルカーブの形状を比較すると視覚評価で見られた差異は無かった。SPACE法は神経の浮腫や神経周囲の炎症性変化による信号増強が主体と考えられ、DWI法では神経の浮腫による拡散制限が信号増強の主体と考えられるため、炎症性変化を鋭敏に描出するSPACE法の描出能が高く見えるためと考えられた。
【結論】末梢神経疾患における神経の信号強度変化を解析することにより、疾患ごとの特徴を捉えられる可能性が示唆された。
【目的】MR-neurographyを用いて神経の信号変化を解析し、撮像方法及び疾患による信号強度の特徴を捉える。
【使用装置】Siemens MAGNETOM Symphony A-Tim 1.5T
【方法】対象は慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(CIDP)、シャルコー・マリー・トゥース病1型(CMT1)、ギランバレー症候群(GBS)各1症例の神経根~腕神経叢とし、STIR-SPACE法(以下SPACE法)及びSTIR-DWI法(以下DWI法)で撮像しMIP処理した画像を用いた。神経における信号強度をImageJで抽出し、脊髄を除外した最大信号値で相対値化したプロファイルカーブを作成し比較検討した。
【結果・考察】症例では、今回のCIDPにおいては多巣性で不均一な信号強度分布を示した。CMT1においては左右対称で中枢側優位の信号強度の増加が見られ、特に後根神経節の信号強度の上昇が顕著であった。GBSでは左右対称で遠位側優位の信号強度の増加が見られた。視覚評価ではSPACE法とDWI法の信号強度分布の連続性に相違が見られたがプロファイルカーブの形状を比較すると視覚評価で見られた差異は無かった。SPACE法は神経の浮腫や神経周囲の炎症性変化による信号増強が主体と考えられ、DWI法では神経の浮腫による拡散制限が信号増強の主体と考えられるため、炎症性変化を鋭敏に描出するSPACE法の描出能が高く見えるためと考えられた。
【結論】末梢神経疾患における神経の信号強度変化を解析することにより、疾患ごとの特徴を捉えられる可能性が示唆された。