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[スポーツ文化-A-01] 大学生アスリートはどのように日焼け予防を行っているのか?(心,社)
本研究の目的は、運動部に所属する大学生アスリートを対象に、競技活動中の日焼け予防行動の変容ステージ、実際に行っている日焼け予防行動について調査を行い、大学生アスリートの日焼け予防行動の実態を探索的に調査することであった。 測定項目は、人口統計学的データ、競技活動中の日焼け予防行動の変容ステージ、および実際に行っている日焼け予防行動についてであった。日焼け予防行動の変容ステージについては、前熟考期「私は現在、競技活動において日焼け予防をしていない。また、これから先もするつもりはない」、熟考期「私は現在、競技活動において日焼け予防をしていない。しかし、近い将来 (6か月以内) に始めようとは思っている」、準備期「私は現在、競技活動において日焼け予防をしている。しかし、定期的ではない」、実行期「私は現在、競技活動において定期的に日焼け予防をしている。しかし、始めてから6か月以内である」、維持期「私は現在、競技活動において日焼け予防をしている。また、始めてから6か月以上継続している」の5項目で尋ねた。実際に行っている日焼け予防行動については、「顔用の日焼け止めを使用」「帽子を着用」などの9項目で尋ねた。 分析の結果、前熟考期が67.4%と最も多く、実行期が3.1%と最も少なかった。また、日焼け予防ステージについて、性別間では、男性は女性に比べ、未実施群 (前熟考期・熟考期) の割合が有意に多く (男性77.6%/女性50.0%)、実施群の割合が有意に少なかった (男性22.4%/女性50.0%)。競技場所間では、室内では未実施群の割合が95.8%、実施群の割合が4.2%と未実施群の割合が多く、室外では未実施群の割合が61.3%、実施群の割合が38.7%と室内と比較して両群の間の差は小さかった。学年別 (1年生/2―4年生) では有意な差が見られなかった。このことから、性別間や競技場所間で日焼け予防に関する準備性に差があることや、学年は日焼け予防行動と関連しない可能性が示された。