[スポーツ文化-SA-1] Position and Possibility of International Development and Peace through Sport Studies
<演者略歴>
筑波大学体育系助教。UNESCO IPL専門家。NGO理事・事務所長、JICAプロジェクトマネージャーなどを歴任しながらスポーツ国際開発の実践者として在外で15年以上勤務して現職。2016年にロイヤル・モニサラポン勲章大十字章を受勲。現在の主な研究テーマは「過去・現在・未来のスポーツが各開発課題に果たす役割」。
筑波大学体育系助教。UNESCO IPL専門家。NGO理事・事務所長、JICAプロジェクトマネージャーなどを歴任しながらスポーツ国際開発の実践者として在外で15年以上勤務して現職。2016年にロイヤル・モニサラポン勲章大十字章を受勲。現在の主な研究テーマは「過去・現在・未来のスポーツが各開発課題に果たす役割」。
現今の社会では、世界で猛威を振るうCOVID-19、無秩序な社会を象徴する終わりなき紛争、歯止めの利かない地球温暖化や自然災害の頻発など、社会的弱者はおろか一般市民の安全保障でさえも難しい状況に陥っている。そんな状況下において、個人の能力を高め、社会に潤いを与える等、時代に応じて重要な役割を担ってきたスポーツのソフトパワーは、さらなる進化を遂げ、「スポーツを通じた開発(IDS)」或いは「平和と開発のためのスポーツ(SDP)」等と呼称されるまでに至り、平和や開発などの領域で活用される中で成長の一途を辿っている。
しかし、実活動を軸に世界へ広まったこの現象は、活動内容が多様で汎用性が高く、各地の文脈に合わせた処方箋が講じられることから、研究対象になり辛く、学術分野から敬遠されていたように感じられる。しかし、そもそも総合科学領域にある開発学やスポーツ科学は、応用科学との親和性も高いことから、個別の状況に合わせた研究に向いており、多様な研究の可能性が秘められている。
今回の発表では、こうしたスポーツと開発をめぐる背景を解き明かしながら、参加者の皆さんの興味を高めつつ、後の議論の足掛かりとなる情報を提供したい。
しかし、実活動を軸に世界へ広まったこの現象は、活動内容が多様で汎用性が高く、各地の文脈に合わせた処方箋が講じられることから、研究対象になり辛く、学術分野から敬遠されていたように感じられる。しかし、そもそも総合科学領域にある開発学やスポーツ科学は、応用科学との親和性も高いことから、個別の状況に合わせた研究に向いており、多様な研究の可能性が秘められている。
今回の発表では、こうしたスポーツと開発をめぐる背景を解き明かしながら、参加者の皆さんの興味を高めつつ、後の議論の足掛かりとなる情報を提供したい。